世間の声を聞いても怖くなくなった
転機となる夢を見たのは、'17年のこと。ファンクラブの会員限定イベントとして'17年から'19年にかけて47都道府県をソロで回った『TAKAHIRO 道の駅』のツアーのリハーサルの初日前夜だ。
「応援してくれるファンのみなさんと、EXILEというグループのありがたさを改めて感じた瞬間だった」と振り返る彼が、ボーカルとして大きく成長できたもうひとつの契機が家族の存在。
「自分の中にあったフワフワした部分が、家庭を持ったことで、なくなっていきましたね。もちろん、世間からの評価といったものとしっかり向き合うということは変わらないのですが、その声を聞いてブレていた自分がいなくなった。必要のないプライドを保つために怖がっていたことがなんともないと思えるようになりました」
アーティストとして“実り”を迎えたこのタイミングで、ニューアルバム『EXPLORE』をリリースした。配信リリースしたEXILE RESPECTの曲やオリジナル曲を収録。『Spotlight~光の先へ~』は、作曲をEXILE ATSUSHIが、作詞を清木場俊介が担当している。
「憧れのおふたりから楽曲を提供していただきました。“いつか曲をプレゼントしたいね”と話してくださっていたことが、実現しました。俊(清木場)さんが仮歌を入れてくださったデモ音源を聴いた瞬間、感動して。ピアノと歌唱だけのバラード曲に魂が揺さぶられました。たまに、ATSUSHIさんと俊さんが一緒に歌われることについて(ボーカルとしての相方を取られるような感覚で)やきもちを焼かないかと聞かれますが、まったくないです。おふたりで歌うとなると僕はファンのころに戻って“もっと聴きた
い”と思ってしまうくらいなので(笑)」
9月21日には、ソロデビュー10周年を記念して、特別な場所・武道館でのライブが決定している。
「9月22日にEXILE加入17周年を迎えます。新しいスタートを切るために、その前日の9月21日にEXILE VOCAL BATTLE AUDITION』の最終審査が行われ、EXILEのボーカルになることができた武道館のステージに立つ。すごく気合が入っていますし、なにより、応援してくださるみなさんを武道館に連れていけることがうれしいです」
笑顔を見せるTAKAHIROの新章がいったいどんな実を結ぶのか楽しみだ。