大ファンのあいみょんと念願のツーショット(山川穂高公式インスタグラムより)
大ファンのあいみょんと念願のツーショット(山川穂高公式インスタグラムより)
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「故障者特例措置」を申請したのは

 そして、そもそもの山川のFA権取得の“お膳立て”をしたのが他でもない西武だとも。一軍登録日数不足分の17日間を補足した、裏ワザにも思えた「故障者特例措置」だがーー、

「この特例措置をNPB(日本野球機構)に申請したのがライオンズで、しかも夏には動いていたと。残ってほしいのならばわざわざ“抜け道”を模索しないでしょうし、この時点で、山川が移籍できるお膳立てをしていた、つまり来年のチーム構想から外していたように思えます」(前出・スポーツライター、以下同)

 また西武は地域の小学生を球場に招待したり、ドーム施設のリニューアルなどでファミリー層、女性ファン層の拡大に地道に取り組んできた経緯がある。子どもに人気者の山川が移籍することは興行的に手痛いが、それ以上にクリーンなイメージを優先したい事情もあるという。

「それにFA権とはこの1年間だけでなく、山川ならばプロ入りから10年かけて取得した選手の権利。自分が思うように堂々と行使すればいい。(チーム内年俸)Aランクの今他球団に移籍すればライオンズも補償を獲得できますし、多少なりの恩返しになりますからね」

 毎年のように主力選手がチームを去ろうとも、それでも持ち前の育成力で新たなスターを誕生させてきた西武。ファンにとって残念ではあるが、山川のFAは本人と球団と双方の思惑が合致した結果なのかもしれない。