回転寿司チェーン『スシロー』の店内で、未成年の少年が卓上に置かれた醤油差しや湯呑みを舐める迷惑動画が拡散された問題。大きな話題となったこの出来事は、7月31日に少年側とスシローの運営会社の間で調停が成立したことで終止符を打った。
「スシロー側は“動画によって多くの客に著しい不快感や嫌悪感を与えた”として、6700万円の損害賠償を求める訴えを起こしていました。その後、少年側と納得のできる和解を結べたとのことで、訴えを取り下げた形です」(全国紙記者、以下同)
“醤油ペロペロ”で株価が大きく下落するも…
迷惑動画が拡散されたことで数千万円の賠償を求めたと聞くと、大袈裟ではといった声もあったが、スシローが受けた損害はそれ以上だった。
「動画が拡散されると、SNS上では“もうスシローにはいけない”“気持ち悪くて醤油使えない”など、スシローそのものに嫌悪感を抱く声が見受けられました。その影響か、株価が大きく下落し、時価総額にして168億円の損害を受けたのです」
被害を受けた側であるはずのスシローが危機的状況になったことに対し、ネット上では《スシローを救いたい》と応援する動きも広まった。
「実際にお店を訪れて“スシローを救いたい”というハッシュタグとともに、商品写真をSNSに投稿することがブームになりました。
スシローのファンから始まった流れでしたが、これに芸能人も便乗して次々と来店し、SNSで応援メッセージを載せたことで、さらに広まっていきました。
同情の声を集めることに成功したスシローは、株価を迷惑動画拡散以前よりも上昇させ、結果的には企業のイメージアップにつながったのです」
しかし、6月以降、再び株価は下落傾向に。
「原材料費の高騰や、福島第一原発の処理水の海洋放出で中国政府が日本からの水産物を輸入禁止したことなどにより、業績が悪化したことが大きな原因だと言われています」(経済ライター)
さらにここへきて、さらなるイメージ悪化につながるような写真が、X(旧ツイッター)に投稿された。