西川 1年間、お休みしていた理由は?
時東 自分自身の身体を整えようと思ったんです。このまま続けて、いくら卵子を取っても同じかなって。漢方を飲んだり、トレーニングをして骨盤の矯正をしたり。できる限りのことはしようと。
妊娠する身体をつくっていくことは大事
西川 なるほど。その後に治療を再開されて、ご自身は何か違いを感じました?
時東 生理痛がひどくて、寝る前に痛み止めを飲まないと寝られない時期もあったんですけど、それが治りました。あと冷え性もあったんですけど、全然マシになって。
西川 血の巡りがよくなったんですね。血行がよくなれば、子宮の内膜にも回りますし、老廃物も代謝されます。ホルモンだって必要なものが細部に供給されるようになりますから。
時東 やっぱりそうですよね! 転院して2回目の採卵で12個取れました。ただ、使える卵子は3個だったんです。
西川 なるほど。
時東 そして、1回目にいちばんいいといわれた卵子を1個戻したんです。でも着床しなくて……。そこで2回目には2個戻してみましょうと提案されました。
西川 それは、1回目に戻した卵子よりも質が落ちると言われたもの?
時東 はい。しかも、2回目はタイミングをとって自然にしてみましょうと。普通は薬でホルモンを補充するじゃないですか。それをやらないで、自然周期に合わせてと先生から言われて。
西川 卵巣から自然に出るホルモンで、サポートする方法ですね。
時東 最初、自然にできなくてホルモン補充をしたのに、逆に自然に戻すと言われて不安になったんですけど、なんとそれで着床したんです。
西川 時東さんは1年間、身体を整えましたけど、妊娠する身体をつくっていくことは大事です。妊娠できない人の原因として7割は卵子なんですけど、3割は着床の問題なんです。受け入れ側の子宮に異常があれば、いい卵子を戻しても着床しません。
時東さんのように血行をよくして、子宮という“ベッド”の状態をよくしたことは非常に大きいと思います。
時東 何か今日は、自分のやってきたことの答え合わせができたみたいでうれしいです(笑)。
西川 それはよかった(笑)。ところで、2人目ということは考えていらっしゃる?