時東 私、36歳になりましたが、考えています。1人目は保険適用の前で経済的にも大変でしたが、今は保険が利くじゃないですか。
西川 今は、40歳未満なら受精卵を凍結して胚移植するのに6回まで、保険を使うことができますから。
“芸能人だから”という目で見られたのはつらかった
時東 6回ですか!
西川 オプション以外の採卵や体外受精、顕微授精、胚培養なども適用です。
時東 私が治療中のときはまだ保険適用前で、“芸能人だからお金があってできるんでしょ?”という空気があったんですよ。いやいや、私だってすごい勢いで貯金がなくなっているし、って(笑)。
頑張っているのに“芸能人だから”という目で見られたのはつらかったですね。でも、そういう空気が保険適用で緩和されるのはいいことだと思います。
西川 保険適用になったことで、お金の面もだけど、公に治療していますよ、と認められたことは大きいですね。これまで不妊治療というものは、ほかの人には知られないで行う、というイメージが強かったから。
時東 確かにそうですよね。私の場合、仕事の面では時間をずらすとかある程度、融通を利かせることはできましたけど、一般の会社で働いている方が通院されているのを見ていると、病院の待合室でパソコンを広げて仕事していたり。会社も治療している人の都合を考えてあげられればいいのに、と思っていました。
西川 最近は不妊治療のためにお休みを取れるようにもなってきていますから。ようやくいい方向に向かっていますね。
時東 本当に、病院に行きやすくなることが大切だと思います。あと、気になることは先生に全部質問すること。だって、知らないことだらけなんですから。
西川 そうですね。そこは大事だと思います。ほかに時東さんから今、不妊治療に取り組んでいる人に伝えたいことはありますか?
時東 そうですね……。治療中に生理が来ると“ダメだったか”と落ち込むと思いますけど、私は発想を変えて“ここからがスタート”と思うようにしていました。そして、そのタイミングで自分がリフレッシュする方法をひとつ持っていること。お酒を飲む、小旅行へ行く。妊娠したらできないこと、今やっちゃえ!って。
西川 次のスタートのためにリフレッシュするというのは、素晴らしいアドバイスですね。ぜひ、第2子もご夫婦で頑張ってください。
時東 はい、ありがとうございます!
取材・文・撮影/蒔田 稔
西川吉伸 西川婦人科内科クリニック院長。医学博士。医療法人西恵会理事、日本産科婦人科学会専門医、日本生殖医学会会員、日本受精着床学会会員、大阪産婦人科医会代議員ほか
時東ぁみ 『ミスマガジン2005年つんく♂賞受賞』をきっかけにデビュー。“元祖メガネっ娘アイドル”の愛称で親しまれる。歌手、舞台、イベント、防災士など幅広く活動する。防災士の資格を生かしラジオ番組、イベントに出演。【レギュラー】NHKFM『ラジオマンジャック』(毎週土曜日16:00~) 時東ぁみ公式ブログ「ぁみログ」https://ameblo.jp/tokito-ami/ Facebook「防災士時東ぁみ」https://www.facebook.com/bosaisi.TOKITOaMI/