「今年で34歳を迎えたヒットメーカー・中村晃選手ですね」とはパ・リーグを中心に取材を重ねるスポーツライター。2007年の高校生ドラフトでホークスに入団、プロ生活16年を重ねたベテラン選手の中村。もとは外野手登録ではあるが、近年は一塁手としてレギュラーの座についている。
「山川も同じく主戦場はファーストで、指名打者には巨人からトレードで入団したアダム・ウォーカーが入る見込み。“レギュラーは柳田悠岐と近藤健介だけ”と明言し、他はレギュラー争いを促す小久保裕紀新監督ですが、まずファーストを守るのは山川でしょう。
過去に打率3割以上を3回記録した巧打者で、4年連続のゴールデングラブ賞を受賞した守備も魅力的な中村選手ですが、近年は衰えのためか成績も下降気味だけに、覇権奪還を課せられたチームの一塁手として物足りなさを感じるのも事実」
「故郷の埼玉に戻ってこないか」の声
そんなホークスのチーム背景もあるのだろう。山川の入団が決定的になって以降、中村の移籍を“チャンスあり”とばかりにSNSで願っているライオンズファンだが、さらなる理由というのが、
《中村晃くん!故郷の埼玉に戻ってこないか!》《地元埼玉に帰ってこい》《晃の地元埼玉なんだよね もっと言うと朝霞市出身》
中村の出身地が、ライオンズが本拠地を置く埼玉県であることだ。前出のライターによると、
「例に漏れず野球少年だった中村は、生まれ育った朝霞市内の小中学校で野球漬けの日々を送り、中学時に県選抜に選出され、引退後には『Kボール』に参加して全国大会に出場しています。そして東京の強豪・帝京高校に進学するわけですが、1年生から頭角を表して早々に中心選手に。
3度の甲子園出場で活躍した後に指名を受けたのがホークスでしたが、子どもの頃は熱心なライオンズファン。以後も市の記念イベントでビデオメッセージを送ったり、地元消防局の火災予防ポスターでモデルを務めたりと、地元愛は深いですよ」