円満?険悪?夫婦仲をひもとく
「夫婦円満度と離婚率の上位が同じ結果に」
県民性は、夫婦関係にどのような影響を及ぼすのか。夫婦に関するアンケートの結果から考察していく。
「夫婦円満度ランキングで気になったのが、1位北海道、2位沖縄県、3位高知県と、実は、この3県は人口実態調査(*)で例年、離婚率上位に入っている県です」
円満と回答する人が多い一方で、離婚する夫婦も多いということになる。
「県民性からこの結果を読み解くと、女性が持つ“自立心の強さ”が影響している可能性が高い。普段は円満な夫婦関係を築いていても、パートナーに対して違和感を抱けば、ダラダラと夫婦関係を続けるのではなく、すぐに別れて自分の力で生きていく。
そんな思い切りのよさが、客観的なデータの離婚率と、アンケートからなる夫婦円満度からうかがえますね」
『夫婦げんかの平均回数ランキング』については、岩中さんも納得の結果だったという。
「鹿児島県は、今なお男社会が根強く残っている県です。『薩摩隼人(はやと)』と呼ばれる鹿児島の男性は気性が荒く、一方の女性は『薩摩おごじょ』いわれ、男性を立てつつ、コントロールをするのが上手です。
近年の“男女平等”を目指す社会の傾向について、鹿児島男児は表面上ではわかっているふりをしていても、本質的には理解していないところもある。薩摩おごじょも男を立てるだけではなくなっており、夫婦の衝突が増えているのかもしれません」
鹿児島県は離婚率でも5位と上位。時代に沿った柔軟な意識変化が夫婦円満のコツのようだ。
夫婦円満度の平均点
第1位:北海道 76.9点
第2位:沖縄県 74.5点
第3位:高知県 74.4点
1か月間の夫婦げんかの平均回数
第1位:鹿児島県 4.5回
第2位:埼玉県 3.9回
第3位:愛知県 3.5回