生活を大きく変えずコンパクトに保つ
リタイアしたあとの家計は、誰しもいちばんの心配ごと。現役時代よりは収入ダウンとなる年金生活、この中で、はたして暮らしていけるのだろうかと不安になる。
せっかく時間ができても、今までより我慢を強いられるのなら、リタイア生活の楽しみも半減だ。
しかし「年金収入だけで生活をまかなうのはそれほど大変ではありませんね」ときっぱり。もともと、日々贅沢はせず、コンパクトな暮らしが身についていたのが大きいそう。
「子どもを3人育てましたから、節約は当たり前でした。ムダ遣いはせず、貯金もコツコツして。おしゃれは好きだったけれど、そのころはしまむらで数百円のTシャツ買って、ジーンズだけ好きなものを選んで組み合わせたり」
子どもが成長してからも、夫が退職してからも、気を緩めずにコンパクトな暮らしを保ったまま。
「一度、気が大きくなって家計をふくらませると戻すのが大変でしょうが、うちはずっとこんな感じだから」
築27年になる戸建てはあちこち傷んではきたが、夫がリタイアを迎えるにあたっても大規模リフォームはせず、DIYを楽しみながら手を入れている。
「1階の壁は漆喰やペンキ、壁紙ですべてDIYしました。骨董市で買った500円の小瓶だってお気に入りの壁紙を背にするといい雰囲気。家がきれいになるし、自分が頭に描いたイメージを形にできるので、作業は苦になりませんでした」
自分でできないことは、近所の小さな工務店に依頼。
「お風呂のシャワーホースのカビがどうしても取れなかったので、新しいシャワーヘッドとホースに交換し、水栓の緩みも直してもらいました。これだけでお風呂が新しくなったようでうれしくて」
小さな修繕も含めて、3万円台で済んだという。
お金の心得
●暮らしを必要以上に大きくしない
●家の手入れはDIYで