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大泉洋といえば「ブラボー!」だ。
2020年から3年連続で『NHK紅白歌合戦』の司会を担当。コラムニスト・堀井憲一郎の調査によれば、延べ18組の歌手に「ブラボー!」と叫んだという。
そんな大泉が、2023年は歌手として出場。自分の前に歌った『ハマいく』に対し「ブラボー!」と叫んで現れ、歌った後には一昨年、一緒に司会を務めた橋本環奈から「ブラボー!」と叫んでもらっていた。
「歌手じゃないのに意味不明」
ただ、視聴者の中に本気で「ブラボー!」と叫びたくなった人がどれだけいたかはちょっと疑問だ。そもそも、12月30日に配信された「10代・20代が『まったく見る気にならない』紅白歌手ランキング!【白組編】」(SmartFLASH)では2位。「歌手じゃないのに意味不明」とか「歌いながらふざけそう」といった声が紹介されていた。
そんな視聴者をねじ伏せるような歌唱ならカッコよかったが、そこまでではなかった。ちなみに、披露した『あの空に立つ塔のように』は玉置浩二の作曲。いかにも玉置節というメロディーなので、玉置が歌ったほうが感動できたかもしれない。
とはいえ、大泉が気の毒だったのは、出番が前半のトリという大役だったこと。ここ10年を振り返っても、V6、天童よしみ、ゆず、郷ひろみ、五木ひろし(3回連続)、松平健、坂本冬美といった錚々たる面々が務めてきた。
しかも、美空ひばりさんや坂本九さんの歌をカバーしたり、直後にピコ太郎が『PPAP(ペンパイナッポーアッポーペン)』をやるなどして盛り上げている。歌手としては無名の大泉が、ファン以外は知らないような曲でこの大役をこなすのは不可能だっただろう。
ではなぜ、こういうことになったのか。