「日々、新たな情報が出てくる松本さんの問題については、芸人であれば特に言及しづらい。今、報道として出ている話がどこまでが事実で、どこかに事実でないことがあるのか。松本さんと近しくない後輩芸人たちにはわからないでしょうし、それこそ裁判で決着をつけるような話。
また、“(コンパのために)後輩に女性を集めさせる”くらいのことは多くの芸人さんがやっていたことというのもある。嶋佐さんのような30代後半であれば、松本さんの影響がないほうがおかしい世代。もともと偏見混じりの意見であったり、ギリギリの感覚で笑いを取ることも多かったのがニューヨーク。
嶋佐さんが松本さんを応援・擁護する意味で名前を叫んだのか、その場いっときの笑い、“今、この名前を出せば……”という感覚で使ったのかは本人にしかわからないし、本人も語ることもないとは思いますが、とにかくあの場は盛り上がったというのはひとつの事実ではあります。もっとも批判を受けて当然とも思いますが」(お笑いライター)
松本と甲本の関係性は浅くない
THE BLUE HEARTSの甲本ヒロトは、あるインタビューで「リンダとは誰か?」と問われ、以下の回答をしている。
「僕も分からない。答えとか元々ないんだよ。だから、リンダリンダって歌詞カードには書いてないでしょ。登録もしてないから自由に歌っていいんだよ」(東京弁護士会会報誌『LIBRA』:2014年)
作詞者の考えに沿えば、嶋佐は正しく自由に歌い、“まっちゃん”とシャウトした。しかし、当然ながらそれは状況による、だろう。
当の松本本人は甲本について番組で次のように話している。
「大阪から東京に来るときに結構キツかったんですよ。大阪で売れた人間がまた東京でもう1回売れなきゃいけないというときに、なんか勇気を与えてもらうのに、ちょうどブルーハーツっていうのがばっちり僕の胸に刺さっちゃったんですね」('20年、フジテレビ系『まつもtoなかい~マッチングな夜~』)
松本の結婚パーティーに甲本がサプライズゲストとして呼ばれるなど、松本と甲本の関係性は浅くない。
『リンダリンダ』の歌詞には次のような一節がある。
《もしも僕がいつか君と出会い話し合うなら そんな時はどうか愛の意味を知って下さい》
松本と告発女性らは今後裁判に進む模様だ。“僕”と“君”は再度出会って話し合う際、どのような言葉をかけ合うだろうか。