目次
Page 1
ー 災害発生時の“定番”誤情報
Page 2
ー 判別する方法は?

《全国から能登半島に盗賊団が大集結中》

《今回の地震は兵器によって起きた“人工地震”だ》

 1月1日に起きた能登半島地震の直後から、SNSではこのような“情報”が拡散された。もちろん、これらは何の根拠もない誤情報“フェイクニュース”だ。

「昔からこういった、誤情報・ニセ情報といったものは多かったのですが、ここ最近で世の中の認識が高まってきたことによって、よりクローズアップされている面が強いと思います」

 と話すのは、『日本ファクトチェックセンター』(以下、『JFC』)の編集長、古田大輔さん。『JFC』はSNSなどで流れる情報について、事実の検証に取り組んでいる。

災害発生時の“定番”誤情報

 冒頭のような誤情報、ほかにはどんなものがあるのか、古田さんはこう続ける。

「災害発生時に多いのは、実際と異なる被害の投稿と、不確かな救助要請です。地震が起きるたびに“津波が来たぞ!”と東日本大震災の映像を流したり、もう救助されているのに“友達が閉じ込められている”と、リツイート(リポスト)され続けたり。

 そして定番は、犯罪集団が大挙して被災地に向かっている、という根拠のない噂ですね」

 このように災害が発生した後、流れてくる誤情報は時系列で変わってくる。

「避難所での生活が長引いている中で“避難所で子どもが虐待されている”といった情報が流れやすくなります」(古田さん、以下同)