桐島容疑者の性格
また、2007年の英国人女性殺害事件で2年半逃亡した市橋達也受刑者は、行動を起こしすぎたために捕まったという。
「平成後期に事件を起こした市橋は、身分証なしで雇ってもらえるのが日雇い現場しかなかった。さらに彼は逃げようと整形手術をし、医師が不審に感じて通報したことが逮捕のきっかけになりました。
オウム事件で指名手配されていた元信者の3人は、17年間の逃亡の末に1人の女性が逮捕されてほかの2人の男性も逮捕につながりました。女性は信者ではない男性と暮らしていて、男性の親族が怪しんで通報したといいます。結婚などが絡むと相手の親族がいろいろ調べますからね」
一方で、桐島容疑者はおそらく相当な聞き上手だったのでは、という。
「人は相手の話を聞くよりも自分の話を聞いてもらいたいから、聞き上手で周囲に好かれていたのでは。ただ長く一緒にいても実は相手のことをよく知らない、というケースは結構ありますね」
と、性格についても逃亡に向いていたのでは、と分析する。それにしても、身分証を持たない人間が長い間暮らすことは可能なのだろうか。
「他人の免許証などを使いその人になりすます、という手法が多いですが桐島容疑者は何も持たなかったとのこと。人手不足の現場ではろくに身分確認しないで雇ってしまうことは今でもあります。個人の工務店みたいな感じで約40年間も勤めていたなら、あらためて身元を確認される機会もなかったでしょう」
指名手配容疑のいくつかの事件には関わっていないともいわれる桐島容疑者。手記などは残していないのだろうか。