小林幸子さんもお米を寄付、すべての人が当事者意識を

 コロナ禍による不景気や物価の高騰などを背景に、食材の寄付は減っているが、著名人から寄付が来ることもある。2023年は歌手の小林幸子さんが自ら手がけるブランド米の「幸子米」150キロを寄付してくれた。

「150キロのお米は3か月半~4か月分になるのでありがたいです。小林さんはうちの子ども食堂に来てくださり、子どもたちと一緒におにぎりを作ってくれました。このことはニュースとしても取り上げられました。著名人の方が発信してくださることで、子ども食堂の現実を多くの人に知っていただければと思います」(南谷さん)

 増加を続ける子ども食堂だが、冒頭の南谷さんの言葉のように、本来望ましいのは“子ども食堂が必要ない社会となること”だ。

「10年後の子どもたちが幸せに生きていける世の中にしていきたい。そして、そのためには私たちみんなが当事者意識を持つことが大切です。

 未来を担う子どもたちのためにも、子ども食堂への寄付やお手伝いに目を向けていただけるとうれしいです」(南谷さん)

南谷素子さん(なんや・もとこ)●高校英語科講師、予備校勤務を経て、自宅にて学習塾を8年間開室。2018年より東京・荒川区で「こども食堂サザンクロス」を運営。「NPO法人いきば」理事長。ランドセルリサイクル事業「ぐるぐるランド」も手がけ、荒川区内不登校支援ネットワークにも携わる。「就労継続支援B型ココレ」の開設を今春予定。寄付先などの情報はhttps://ikiba.org/に掲載。
南谷素子さん(なんや・もとこ)●高校英語科講師、予備校勤務を経て、自宅にて学習塾を8年間開室。2018年より東京・荒川区で「こども食堂サザンクロス」を運営。「NPO法人いきば」理事長。ランドセルリサイクル事業「ぐるぐるランド」も手がけ、荒川区内不登校支援ネットワークにも携わる。「就労継続支援B型ココレ」の開設を今春予定。寄付先などの情報はhttps://ikiba.org/に掲載。
南谷素子さん(なんや・もとこ)●高校英語科講師、予備校勤務を経て、自宅にて学習塾を8年間開室。2018年より東京・荒川区で「こども食堂サザンクロス」を運営。「NPO法人いきば」理事長。ランドセルリサイクル事業「ぐるぐるランド」も手がけ、荒川区内不登校支援ネットワークにも携わる。「就労継続支援B型ココレ」の開設を今春予定。寄付先などの情報はhttps://ikiba.org/に掲載。

取材・文/紀和 静 取材協力/株式会社ドリームパスポート