無理せずゆっくり目の筋肉を労って
ゆっくりとした目の動きに加えて、文章が逆さまや斜めになっていることもマジカルフレーズの特徴。
「ヨガで普段やらない特殊な姿勢をとるように、あえて普段とは異なる読み方をすることで、あまり使われていなかった目の筋肉が動き、ストレッチ効果がアップします。眼球の動きもよくなりますよ」
さらに、逆さ読みという普段とは異なる動きが、脳の視力を司(つかさど)る視覚野を刺激し、見たものを認識しやすくなる。
「時間の目安は1日1分、目が疲れない程度の時間です。視力をよくするぞ!と意気込んで一度に1時間も2時間も行うと目に疲労が蓄積するうえ、交感神経が優位になって逆効果になってしまいます。無理なく、ゆるく続けることが大切です。
目の周りの筋肉を意識しながら、1日頑張ってくれた目に、お疲れさまという気持ちを込めてストレッチをしてみてください」
心身共にリラックスしている就寝の1時間ほど前がおすすめだが、仕事や家事の合間に気分転換に取り入れても効果がある。
「目の筋肉を動かすことが目的なので、頭は固定し目玉を動かすことを意識してください。慣れてくると、つい早く目を動かして文字を読みたくなりますが、1文字ずつ丁寧に目で追うことが重要です」
毎日行うことで、目の不調改善が期待できるマジカルフレーズだが、目への負担をかけ続ける生活習慣を送っていては効果が出づらい。
「スマートフォンを使う時間を1日2~3時間程度にする、寝る前には使わないなどのルールを決めて、目を労る習慣をつけることをおすすめします」
また、目に違和感がある場合や、急激な症状の変化を感じたときは早めに眼科を受診してほしいと松岡先生。
「急に近視や老眼が進んだと感じたときは、その裏で白内障や緑内障が進行している可能性があります。
目の病気や症状は、放置しているとどんどん進行して、気づいたときには大がかりな治療をするはめに。40歳を過ぎたら、年に一度は眼科医による目の検査を受けるようにしてください」