1997年にデビューして以降、現在に至るまでバラエティ番組やドラマで途切れることなく活躍している女優・釈由美子。
これまで『修羅雪姫』や『ゴジラ×メカゴジラ』といった映画で主演を務めたことで、海外の特撮ファンからの評価も高く、その結果、近年はアメリカやカナダの映画にも出演するようになり、かつて『タイタニック』でレオナルド・ディカプリオの恋敵を演じたビリー・ゼインの妻役として、アメリカで制作された映画『Ike Boys イケボーイズ』にも出演予定だ。
さらに、『仮面ライダーシリーズ』(テレビ朝日系)の『仮面ライダージオウ』では、マンホールを武器にして戦っていたため「マンホール女優」とインターネットで揶揄されてきたが、それを彼女はポジティブに受け取り、「横浜下水道150広報大使」に就任するほか、ポケモンがデザインされたマンホール「ポケふた」の設置プロジェクトでもPRを任された。
釈由美子の写真へのこだわり
女優としての評価だけではなく、世間……むしろ、芸能人が苦手とする「ネット民」との相性も抜群の彼女だが、唯一の欠点がある。それが、「自撮りの加工がヘタクソ」ということだ。
「もともと、『本日も余裕しゃくしゃく』というブログを更新していた時期から、すでに八頭身どころではない、都市伝説の『スレンダーマン』のような手脚だけが長くて、顔は小さい写真をたびたび投稿していました。
その投稿先がインスタグラムに変わり、大きさの目とシャープすぎる顎など、誰が見ても『加工がヘタクソ』という写真を日々アップしています。結果、2020年頃からさまざまなウェブメディアで、彼女の自撮り加工の『異常性』が取り上げられるようになりました。
しかし、それから4年経っても、一向に彼女は変な加工の写真しか投稿していません。写真全体に青白いフィルターもかけているのも意味不明なのですが、少なくとも一緒に写っている共演者までも加工しないことだけが救いですね」(アイドルウォッチャー)
彼女はXはやっておらず、インスタグラムとブログにだけ写真を投稿しているが、コメント欄は非表示だ。しかし、Xで反応を見てみると、次のようなポストが散見される。
《インスタでたまたま流れてきた釈由美子の写真がめっちゃ気持ち悪かった……宇宙人みたい……》
《釈由美子……加工エグすぎひんか……》
《釈由美子の顔プリクラの加工顔みたいやな》
年齢とともに自身の写真写りに敏感になってしまうのは、女性のあるあるかもしれない。ただ、実際に彼女と仕事をした業界の関係者の評価は違う。
「実物に初めて会ったときは、まさに『美魔女』といった具合に美しかったですね。僕は『仮面ライダーシリーズ』のファンなのですが、『仮面ライダージオウ』のマンホールの話を振っても、楽しげに答えてくれました(笑)。
そして、撮影ではカメラマンの無茶な要望や、髪の毛が顔にかかってしまい、別の女優だったら事務所からNGを出されそうな写真も掲載OKを出してくれたので、『プロは違うな』と感心したのを覚えています。
撮影後、色校正紙【編注:本のページが指定した色で刷り上がるかを確認するための試し刷り。芸能事務所はこの用紙を見て肌やシワにレタッチ指示を加える】を事務所に送った際も、特に赤字はありませんでした」(週刊誌編集者)
つまり、自撮りではなく、他者が撮影する分には問題ないのか……? そう思いきや、同じく彼女と仕事をしたことのあるウェブ編集者からは、前出の雑誌編集者とは別の声が上がった。
「出演作品のプロモーション記事でプロのカメラマンに撮影してもらったことがあるのですが、写真チェックの段階では特にNGは出されませんでした。それが、いざ公開前になって急に『写真補正が甘い』と言われてしまいます。
再三レタッチャーに修正を頼んだのですが、事務所いわく『まだ彼女が納得いってない』と……。もはや、どこをレタッチすればいいのかがわからなくなったので、事務所に実データの写真を送ったところ、例の宇宙人のようなデカ目の加工がされた写真が戻ってきました(笑)」
歳を重ねてもキレイなのは業界人も世間も認めている。変な加工アプリを使用せずに、年相応の自撮りをSNSに投稿すれば、さらに評判も上がる気もするのだが、美の「尺度」は本人にしかわからない。
取材・文/パルチザン多摩