「彼がいなければ今のJポップはない」
5位となったのは、フォークソング界のカリスマ、吉田拓郎。'22年に芸能界引退を表明した。
「人生の師匠的な存在。歌とも叫びとも思える魂のこもった言葉がよかった」(東京都・男性・59歳)など、男性ファンを中心に票を集めた。
「彼がいなければ今のJポップはない。そこまで言い切ってもいいくらい、音楽史に大きな影響を与えた存在です」
6月には自ら選曲したベストアルバムが発売予定。楽曲への思いをつづったセルフ・ライナーノーツや写真集も同梱され、拓郎復帰を熱望するファンの期待が再燃している。
「もともと、権威や権力が大嫌いな人。昔のヒット曲にしがみつき、老いた姿を見せたくない彼の気持ちもわかります。ただ、ファンを驚かせたい気持ちを常に持っている方ですから、みんなが諦めたころにひょっこり戻ってくる可能性も。そこに期待したいですね」
4位は、活動休止から30年以上たった現在も、その魅惑の歌声が語り継がれるちあきなおみ。'92年に最愛の夫であった俳優の郷えい治さんと死別。「静かな時間を過ごさせて」とコメントを発表し、ステージを去った。
「一度でいいから実際の歌声を聴いてみたい」(愛知県・男性・50歳)など、類いまれなる歌唱力に絶賛が集まった。
「最大のヒット曲である『喝采』が亡くなった恋人を悼む歌であることも相まって、宿命的な引退となりました。彼女の歌声を再び聴きたいけれど、もう二度と戻ってこないことはわかっている──。そんな複雑なファンの心理が、コメントからも垣間見えます。実際に、彼女が復帰する可能性はないに等しいでしょうね」
3位は、'19年に全国ツアーを開催して以来、活動休止状態が続く井上陽水。昨年には、出身地である福岡県で隠居生活を送っていると週刊誌で報じられた。
「独特な歌声は唯一無二。また聴かせて」(東京都・女性・51歳)など、復帰を待ち望む声は絶えない。
「同じフォーク出身でも、世間を驚かせたいという気持ちのある(吉田)拓郎と違って、陽水は世の中の空気をまったく読まない(笑)。あくまで自分の美学を貫く人だから、非常に残念ですが、もう彼はこのまま表には出てこないだろうと僕は予想しています」