思わぬ暴露をふせぐ方法
もしそうなら、ベテランや大物芸能人受難の時代と言えるでしょうが、このヤバい流れにうまーく対応しているように見えるのが、ベテラン・島崎和歌子です。3月31日放送の「アッコにおまかせ!」(TBS系)に出演したフワちゃんは海外に拠点を移すものの、2週間後には帰国すると発表。それを受けて共演者である島崎和歌子は「すごいナメた仕事してるね。フラっとアメリカ言って、フラっと日本に帰ってきて」とつっこみます。例によってフワちゃんは「フワちゃんのオールナイトニッポン0」(ニッポン放送)で「怒られちまったな」と冗談まじりにネタにし、帰国後は食事に行く予定だと友好関係を強調していました。島崎のウマさはテレビカメラの前ではっきり「ナメてる」と言ったことだと思うのです。番組が終わった後に、カメラのまわっていないところで「ナメてる」とフワちゃんに言ったとしたら、なんとなくパワハラもしくはいじめっぽい感じがしてしまう。しかし、万人が見ている前で正々堂々とナメてるということで、これはハラスメントではなく意見なのだという証拠になりますし、視聴者が証人となってくれるでしょう。
部下や後輩を人前で叱ると、さらし者にしたという理由でパワハラ認定されることがあるそうですが、テレビの世界ではカメラの前で話して証拠を残すか、カメラの前で本人に向かって言えないことは、どんな形でも言わないことが、フワちゃん系芸能人による思わぬ暴露をふせぐことになるかもしれません。
<プロフィール>
仁科友里(にしな・ゆり)
1974年生まれ。会社員を経てフリーライターに。『サイゾーウーマン』『週刊SPA!』『GINGER』『steady.』などにタレント論、女子アナ批評を寄稿。また、自身のブログ、ツイッターで婚活に悩む男女の相談に応えている。2015年に『間違いだらけの婚活にサヨナラ!』(主婦と生活社)を発表し、異例の女性向け婚活本として話題に。好きな言葉は「勝てば官軍、負ければ賊軍」