大谷の私服にファンからは《おしゃれ》という声も上がるが、かつてはまるで違っていた。
「日本ハム時代の大谷選手はファッションに無頓着で、お兄さんやお姉さんに服を送ってもらっていたと聞いたことがあります。2018年にエンゼルスに移籍しても、当時のチームメートのマイク・トラウト選手が、いちばんファッションセンスのない人として大谷選手の名前をあげ、“遠征に行くと、2日連続で同じシャツを着ていることがある”と暴露されていました」
プロが見るファッション嗜好の変化
では、大谷は本当におしゃれになったのだろうか。スタイリストの矢部義浩さんに時代ごとのチェックをしてもらった。
「193cmと高身長でスタイル抜群の大谷選手は、何を着てもカッコいい。時代とともにちゃんとおしゃれになっています。規格外の高身長ですから、大谷選手にはアメリカのほうが選べるお洋服が多くて、おしゃれができています。服はサイズも非常に大事ですからね」
年齢を重ねるごとにおしゃれになったというが、花巻東高校を卒業してすぐに入団した日本ハム時代はどうだったのか。
ファッションジャーナリストの高はし賀子さんに、日本ハム時代の大谷のコーディネートについて解説してもらうと……。
「日ハム時代の大谷選手は、コンサバ系の服をよく好んで着ていました。こういったスタイルを好む人は“きちんとした自分を評価されたい”という思考が強いのではないかと考えられます。まずは野球でのプレーを認めてもらうべき、という雰囲気も感じますね」
アメリカに渡った直後のエンゼルス時代。チームメートからはセンスがないと酷評されたこともあったが、専門家から見るとどうなのか。
「アメリカはイメージ戦略を大切にする国で、日本以上に見た目もプレーと同じようにしっかり評価される厳しい世界です。大谷選手も日本にいた時より、自身のイメージ戦略を考え、年齢的にもきちんとしたプロ野球選手として磨かれてきた、という印象を受けるスタイルが多いです。プロスポーツ選手らしいコーディネートになったと感じます」(高はしさん)