第3位に選ばれたのは、女子ボクシングの“性別問題”。66kg級に出場したアルジェリアのイマネ・ケリフ、57kg級に出場した台湾の林郁テイは共に国際ボクシング協会が主催の世界選手権にて、多くの男性が持つ染色体を持っているとして失格。だが、パリ五輪では2人とも金メダルを獲得した。

性別問題に揺れた女子ボクシングのケリフ(ケリフのインスタグラムより)
性別問題に揺れた女子ボクシングのケリフ(ケリフのインスタグラムより)
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「他の国際大会とオリンピックの基準は統一するべき」(北海道・52歳・女性)

「性別を分けて競っているので、きちんと検査してほしい」(千葉県・64歳・女性)

 昨今、スポーツと性別の問題が取り沙汰されることが多いが、オリンピックという舞台でこのような騒動が起こり、世界的にも注目を集めた。

「多様性は非常に大事ですし、オリンピックで多様性を掲げることも、大会の役割だと思います。ただ、ボクシングのような力を争う競技においては難しい問題です。それでも、これから先の世界のことを考えると、2人の選手を責めないほうがいいと、個人的には思います」(松野さん)

 第2位はセーヌ川の水質問題。101年間も水質汚染を理由に遊泳が禁止されていたが、パリ五輪でトライアスロンなどの会場となった。大腸菌の濃度は大阪・道頓堀の4倍。因果関係は明らかになっていないが、セーヌ川での競技出場後に嘔吐するなど、体調不良を訴える選手も出てきた。

トライアスロンでセーヌ川に飛び込む選手たち。水質が悪く、劣悪な環境での競技だった 写真/共同通信社
トライアスロンでセーヌ川に飛び込む選手たち。水質が悪く、劣悪な環境での競技だった 写真/共同通信社

「アスリートの資本でもある身体に影響がある事態は避けるべき」(神奈川県・39歳・男性)

「選手のことが置き去りだなと思った」(埼玉県・40歳・男性)

 五輪を目標にしてきたはずだが、劣悪ともいえる環境で戦うことを強いられてしまった。松野さんも怒りをあらわにする。

「自分の力を発揮する場であるはずなのに、泳ぐ場所が不衛生とか、あってはいけないことです。それにより、いつもの力が発揮できないとなれば、私は頭にきますね。嘔吐した選手もいたようですし、次からのオリンピックでは、しっかり考えてほしいです」