目次
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ー 呼吸で筋肉を鍛えて衰え知らずの身体に
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ー 血流を改善して筋力も高める ー ロングブレスで長生きできる理由
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ー まずは“基礎”をマスター【基本の呼吸】 ー 介護いらずの健康ボディに近づく!【ロングブレス】

 

「現在の日本人の平均寿命は、男性は81歳、女性が87歳とされていますが、元気に歩けて自立した生活が送れる“健康寿命”はそれより10歳近くも短いといわれています。誰だって最後まで他人の手を借りず、自分の力で生活したいですよね。

『ロングブレス』には体温を上げ、血流を促し、筋力をアップさせる効果があります。続けると、年齢を重ねても自分の足で歩け、誰の手も借りない衰え知らずの身体になれます

 と話すのは、「ロングブレス」の考案者、美木良介さん(66)。

呼吸で筋肉を鍛えて衰え知らずの身体に

 ロングブレスと聞くと、ダイエットのイメージが強いが、近年注目されているのは、ロングブレスの持つ健康効果。

 そもそもロングブレスは、20代のころからぎっくり腰を繰り返し、その後も腰痛に悩まされていた美木さんが50代になり、「10分立てない、10分座れない、10分歩けない」ほど、悪化した痛みを克服するために編み出したものだという。

「ひどい腰痛で仕事もままならなくなったある日、知人の病院で呼吸を用いた腰痛体操を教えてもらいました。呼吸を使った体操は初めてで、『自分の腰痛を治す糸口になるのでは』とピンときて。

 呼吸に関する本を読んだり、いろいろと調べていくなかで、『呼吸で身体を内側から支えているインナーマッスルを鍛えられれば、腰痛が緩和されるのではないか』という考えにたどり着きました」(美木さん、以下同)

 その後は、自身の身体を実験台に呼吸法を試す日々。

「その結果、1か月半、毎日息を吐き続けていたら、13.5キログラムも体重が減り、25パーセントあった体脂肪は6.6パーセントまで減りました」

 やがて、腰の痛みが少しずつ引き、ついにはまったく痛まなくなったという。腹横筋などのインナーマッスルが強化されたことで腹筋が割れ、身体も引き締まった。

体形の変化に目が行きがちですが、ほかにも肌艶がよくなって実年齢より若く見られるように。また、ロングブレスをすると身体の内側からポカポカと火照るような感覚があります。血流がよくなるので、体温も上がりやすい身体になる。

 実は、体温の高さに免疫力の高さは比例するのです。ロングブレスを始めてから、風邪はもちろんインフルエンザやコロナにも一度もかかっていません

 呼吸法により、美木さんの身体ではどういった変化が起きたのか。肺などの呼吸器に詳しい、さかえクリニック院長の末武信宏先生は次のように話す。