「若手を引き立てている」
1位はトム・クルーズ(62)。
「『ミッション:インポッシブル』シリーズが大好き。カッコよく年を重ねている」(富山県・53歳)、「やっぱり『トップガン』が最高。続編の『トップガン マーヴェリック』も1作目と比べてカッコよさは見劣りしなかった」(埼玉県・51歳)、「とにかく顔がドンピシャの好み。『インタビュー・ウィズ・ヴァンパイア』の静かな演技も大好き」(長野県・58歳)と、87票集まりダントツのトップに。
「トム・クルーズが1位というのはすごく納得。若いころと変わらないような役柄をやってわれわれを喜ばせてくれるのはもうトム・クルーズしかいないから」(よしひろさん)
『トップガン』の主役で一躍トップスターに上り詰めるも、その後低迷期が続いた。
「大スターで一定の数字は稼ぎ出せても、彼が出てるとすべてトム・クルーズの映画になっちゃう。ちょっとキムタクっぽい感じ。そんなとき『ミッション:インポッシブル』を自分でプロデュースして、これだけ長く続くシリーズに育て上げた。その功績は大きい。また最近は『トップガン マーヴェリック』を製作して、若手を引き立てている。老害にならずに、若い人たちを盛り上げようとしてるのがエモい」
ランキングにズラリ並んだ銀幕の海外スターたち。ちなみにトップテン圏外は、11位がアーノルド・シュワルツェネッガー、12位ウィル・スミス、13位クリント・イーストウッド、14位ヒュー・グラント、同数14位ジョージ・クルーニーとの結果に。
「50代~70代の女性票だと考えると、納得のランキングだったかなという気がします」
と、よしひろさん。当時と今では銀幕スターに求めるものもまた違う、と語る。
「今の洋画を好きな人たちってあまりジェンダーで捉えていないんですよね。男優、女優ではなく、俳優として見ているところがある。ただあたしもアンケートと同世代だからわかるけど、この時代は“男は強くあれ”みたいなジェンダーの概念が強固にあったころ。だからある意味、俳優がセックスシンボルになっていた。ジェンダーとしてのシンボルを銀幕スターに求めていたのではないでしょうか」
時代が変われば銀幕を彩るスターも変わり、世代が違えば沼ったスターもまた違う。久しぶりにあの名作を振り返り、青春のときめきを思い出してみてはいかがだろうか。
全国50代~70代の女性500人が選んだ「私が“沼った”ハリウッドスター」10人
1 トム・クルーズ 87票
2 ブラッド・ピット 35票
3 レオナルド・ディカプリオ 31票
4 ジェームズ・ディーン 27票
5 トム・ハンクス 23票
6 リチャード・ギア 21票
7 マイケル・J・フォックス 18票
8 ジョニー・デップ 17票
9 ロバート・レッドフォード 15票
9 ロバート・デ・ニーロ 15票
取材・文/小野寺悦子