「見た目も性格も作り物めいて気味が悪い」
1位は、あの(年齢非公表)。
「目上に対する態度が悪い」(愛知県・51歳・男性)、「見た目も性格も作り物めいて気味が悪い」(神奈川県・55歳・男性)、「キャラクターが好きじゃない」(大阪府・64歳・男性)と、67票。
「露出の量も反映されていると思う。見ていて鼻につくというのは、ある意味、旬の証拠でもある」と宝泉さん。昨年末『紅白歌合戦』に初出場し、幅広い層に認知を広げた。ブレイク中の印象があるが、嫌われる理由は何なのだろう。
「やはりキャラクターで、ああいう芸風は一定数嫌いな人が生じてくる。特に今の男性は、メンヘラ的でこじらせている女性ってめんどくさいと思いがち。いずれにせよ、ちょっと出すぎてる、持ち上げられすぎてるなっていう感覚が男女共にあるのでは」(宝泉さん)
トップ10にズラリ並んだバラドルたち。彼女たちの個性はさまざまで、その個性がもてはやされもすれば、嫌われる要素にもなり得てしまう。
テレビにとってバラドルはカンフル剤
「今の時代バラドルは大変で、嫌われるポジションになっている。だいたい最初からバラドルを目指す人はいなくて、アイドルなど別のジャンルで行き詰まって、バラドルに活路を見いだす人が多い。
そういう歴史を考えると、本来バラドルは不要なんですよね。いなくてもいいものがテレビに出る違和感がある。それでも昔はみんな面白いと思って見てた。でも今は面白がる若者がいなくなってきてる」と宝泉さん。テレビ離れが進む昨今、バラドルの存在はより不安定なものになりつつあると続けて語る。
「今の時代、テレビにとってバラドルはある種のカンフル剤になっている。なんとかもたせよう、にぎやかさだけを保とうとカンフル剤を打ちまくってる。バラドルというのは皮肉な存在で、テレビの持つ浮ついたものを象徴している。そんな時代に、バラドルはどこへ行くのでしょうか」
フワちゃんの次に姿を消すバラドルは誰か─。
取材・文/小野寺悦子