紀子さまに対し愛情深い答え
2014年12月、20歳の成年を迎える前に行われた記者会見で、紀子さまについて質問された佳子さまは、次のように愛情深い答えをしている。
「母は、週刊誌などではさまざまな取り上げ方をされているようですが、娘の私から見ると、非常に優しく前向きで明るい人だと感じることが多くございます。幼いころは手紙にスマイルの絵を描いてくれたことが、よく印象に残っております」
2003年8月、ご一家はタイを私的に訪問した。姉の小室子さんの後ろに隠れるようにして、いつも恥ずかしそうにしていた佳子さまの印象が強い。それがどうだろう。昨年のペルー公式訪問に続き、今年はギリシャを公式訪問したが、スピーチや立ち居振る舞いなどが実に堂々としていて、国際親善の大役を見事に務め上げている。
2015年、結婚満25年に際してのご感想の中で紀子さまは、佳子さまとの微笑ましいエピソードを紹介している。
《佳子が小さかったとき、誕生日によく手作りのものを贈ってくれました。幼稚園のときだったでしょうか。私の誕生日に2つの贈り物を考えていたのですが、先に作った貝殻の贈り物を私に見せたくて、早めに渡してくれました。そのあと、誕生日にもうひとつの贈り物をもらい、お祝いを2回してくれた、かわいらしい思い出もあります》
2006年9月6日、弟の悠仁さまが誕生した。このとき、佳子さまは学習院初等科6年生だった。紀子さまは、胎盤の一部が子宮口をふさぐ「部分前置胎盤」と診断され、予定日より約20日早い帝王切開での出産となった。
佳子さまは、入院している紀子さまをほぼ毎日のように見舞っていた。入院中の母親を訪ねては、紀子さまのそばで学校の夏休みの宿題をしたり、留守中の家の様子やフィギュアスケートの練習について楽しそうに話してくれたと、紀子さまは記者会見で語っている。想像するだけで心温まる光景だ。