紀子さまに対し愛情深い答え

東京・中央区の日本橋高島屋で開催中の刺繍展を訪れた紀子さまと佳子さま。母娘2人で公務に臨むのは5年ぶり(2024年9月10日)
東京・中央区の日本橋高島屋で開催中の刺繍展を訪れた紀子さまと佳子さま。母娘2人で公務に臨むのは5年ぶり(2024年9月10日)
【写真】学生時代の佳子さま、割れた腹筋が見える衣装でダンスを踊ることも

 2014年12月、20歳の成年を迎える前に行われた記者会見で、紀子さまについて質問された佳子さまは、次のように愛情深い答えをしている。

「母は、週刊誌などではさまざまな取り上げ方をされているようですが、娘の私から見ると、非常に優しく前向きで明るい人だと感じることが多くございます。幼いころは手紙にスマイルの絵を描いてくれたことが、よく印象に残っております」

 2003年8月、ご一家はタイを私的に訪問した。姉の小室子さんの後ろに隠れるようにして、いつも恥ずかしそうにしていた佳子さまの印象が強い。それがどうだろう。昨年のペルー公式訪問に続き、今年はギリシャを公式訪問したが、スピーチや立ち居振る舞いなどが実に堂々としていて、国際親善の大役を見事に務め上げている。

 2015年、結婚満25年に際してのご感想の中で紀子さまは、佳子さまとの微笑ましいエピソードを紹介している。

《佳子が小さかったとき、誕生日によく手作りのものを贈ってくれました。幼稚園のときだったでしょうか。私の誕生日に2つの贈り物を考えていたのですが、先に作った貝殻の贈り物を私に見せたくて、早めに渡してくれました。そのあと、誕生日にもうひとつの贈り物をもらい、お祝いを2回してくれた、かわいらしい思い出もあります》

 2006年9月6日、弟の悠仁さまが誕生した。このとき、佳子さまは学習院初等科6年生だった。紀子さまは、胎盤の一部が子宮口をふさぐ「部分前置胎盤」と診断され、予定日より約20日早い帝王切開での出産となった。

 佳子さまは、入院している紀子さまをほぼ毎日のように見舞っていた。入院中の母親を訪ねては、紀子さまのそばで学校の夏休みの宿題をしたり、留守中の家の様子やフィギュアスケートの練習について楽しそうに話してくれたと、紀子さまは記者会見で語っている。想像するだけで心温まる光景だ。