事件現場となった秋田容疑者の自宅マンションは、府中市にある2DKの部屋で、月の家賃は14万円ほど。およそ2年前から単身で居住。
自宅近くの商店街には女性ファンも
自宅兼事務所のようで、同じマンションの住民は、
「通路やエレベーターで会えば、会釈をする程度でした」
と話す。近くにある商店街でも評判を聞いてみた。
「いつもニコニコして、明るくて、愛想もよかったです。きちんと挨拶するし、好感の持てる青年でしたよ。商店街やマンションの自治会のお祭りには準備段階から参加して、みんなと一緒に汗を流していました。お祭り本番には神輿も担いでね。都議の小山さんの“一番弟子”で、地縁のない府中市に馴染もうと一生懸命でしたよ」(商店街の男性店主)
この商店街界隈では“ファン”もいたという。
「だって若いイケメンで、人柄もよかったですから、応援している女性は多かったですよ。だから、こんな事件を起こしちゃってショック! きっと魔が差したとかではなく、準備していた睡眠薬を使った計画犯でしょうね」(商店街の女性店主)
ともに府中市のために政治活動をしていたある市議の1人は、政治家として有望だったと惜しむ。
「所属していた委員会では、ハッキリとした発言をしていました。若いのにすごいなと思っていましたよ。デジタルという得意分野もあって、将来も期待していたのですが」
別の市議も、意見をズバズバいう秋田容疑者の姿勢は頼もしかったという。
「ほかの市議は、慣れてくると市役所におもねる意見を言うようになるのですが、彼の場合は言うべきことはきちんと言うという姿勢があって素晴らしかった」
2024年の夏、府中市議の視察団が秋田容疑者の地元・愛知県豊川市を訪れたことがあった。
「訪問先の裏手に彼のおばあちゃんの家があってね。彼が行くと、おばあちゃんが庭先に出てきて、日傘を彼にさしてあげたまま、長い時間、話し込んでいて。その様子を見て、ああ、こうやって可愛がられて育てられたんだなって思いました」(別の市議)
家族から大事にされ、政治家としての資質も十分だったであろう秋田容疑者が、どうしてこんな事件を起こしてしまったのか。
「プレッシャーやストレスは常にあったと思います。優等生に見られて、市民の期待に応えようとして、いつも気が張っていた印象があります。そこにお酒が入った勢いで、爆発しちゃったのか。真面目すぎて、周りに悩みを言えなかったのかも……」(容疑者の自宅近くに住む住民)
秋田容疑者は代理人を通じて議員辞職を市議会議長へ提出。11月11日に受理された。