ほぼノーマークだった作品が2位に

 2位は、

「ミステリーなんだけど、ほのぼのシーンだけでもずっと見ていたい」(46歳・千葉県)、「柳楽優弥さん、坂東龍汰さんの演技が素晴らしい」(58歳・静岡県)

『ライオンの隠れ家』(TBS系)が2位にランクイン。

 市役所勤めの洸人(柳楽)は自閉スペクトラム症の弟・美路人(坂東)と2人暮らしで静かな日々を送っていたが、そこに「ライオン」と名乗る謎の少年(佐藤大空)が現れて事件に巻き込まれていくヒューマンミステリードラマ。尾野真千子や向井理など脇の豪華出演者も話題の同作。前出の神無月さんは同作を今期の1位に挙げている。

「正直、放送前はほぼノーマークだったんですが、1話を見終わって、これは今期の最高傑作に化けるかもしれない、とドキドキしました。美路人がライオンを“プライド(同じ群れの家族)”と認めて打ち解け合ってから、兄の力になれたときの逆転パワーがすさまじい。疲れて床で寝る洸人のお腹を美路人とライオンの2人が優しくさするシーンと、遊園地の乗り物ではしゃぐ2人を眺めながら“疲れるなぁ”と洸人が微笑むシーンがあるのですが、あのひと言に、弱音を吐かずに頑張ってきた洸人の人生が詰まっていました」

 主演の柳楽をはじめ、出演者それぞれの演技が素晴らしいと評判の同作。

 物語の縦軸の母子失踪ミステリーもいよいよ核心に迫ってきて、これからの展開から目が離せない。

 1位は、

「神木くんはやっぱりすごい役者だ」(42歳・福岡県)、「軍艦島のことを知ることができて勉強になる」(32歳・長崎県)

『アンナチュラル』や『MIU404』を生み出した脚本・野木亜紀子、演出・塚原あゆ子のゴールデンコンビが満を持してTBSの日曜劇場で登場した今作。

 1958年、日本の高度成長期を支えた石炭産業のために存在した長崎県の端島(軍艦島)とそこに生きる人々の暮らし、そしてまだコロナ禍以前の生活を送ることができた2018年の東京で、その日暮らしのホスト・玲央(神木隆之介)と老女・いづみ(宮本信子)のつながりを描きながら、その2つの時空がじわじわと結ばれていくストーリー。神木が過去と現在を二役で演じるのも話題だ。神無月さんは、

「初回でいづみは軍艦島のことを頑なに『端島』と呼んでいました。今はほぼ廃墟ブームでしか語られることのない軍艦島を、そうは呼ばせない、生きてきた証しを汚させない、という彼女の強い意志。地下800メートル、気温35度の多湿地獄の中の採掘で採れる石炭(黒いダイヤモンド)産業や、端島の文化を余すことなく描く、歴史に埋もれさせたりしない、という制作陣の気迫を感じます」

土屋太鳳
土屋太鳳

 杉咲花、土屋太鳳、池田エライザと3人のヒロインが登場するが、神無月さんの推しは、

「個人的には、わがままに振る舞いつつも周りの人間の気持ちがちゃんと見えている百合子(土屋)が、見た目もプライドの高さも『風と共に去りぬ』のスカーレットのようでお気に入りです」

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「2024年秋ドラマ」中間総選挙結果
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