「元おニャン子に何ができるんだ」
トップ3は、第2位が同票。「年金未納はもってのほか。義務を果たさない社会人が議員なんてありえない」(59歳・福岡県・女性)といった意見が集まったのは中条きよし氏。2022年の参議院選挙で日本維新の会から立候補し、比例代表で当選。自身のヒット曲『うそ』になぞらえて、「うそのない政治」を掲げていたが、翌年に年金保険料の未納問題が明らかになり、有権者を「うそでしょ……」とあきれさせたのは記憶に新しいだろう。また、参議院文教科学委員会で自身の新曲とディナーショーの宣伝をしたことも非難の的となった。
こうしたタレント気分が抜けていない政治家に対する嫌悪感は強く、中条と同じ年に東京選挙区から出馬し、初当選を果たした生稲晃子氏も、同票で「嫌い」の烙印を押されてしまった。その理由は、「最低限の技量や知識は必要。落ち目のタレントが政治家に転向する典型例。都合が悪くなったとき逃げる姿も悪印象」(42歳・茨城県・女性)
自身の乳がん闘病経験から、治療と仕事の両立支援をしたいと打ち出してはいるものの、実行力が見えない限り「元おニャン子クラブに何ができるんだ」と後ろ指をさされても仕方がないかもしれない。だが八幡さんは、「元アイドルは仕事柄、他の政治家と同じことを言っても共感を得やすいのです」と話す。
「例えば、元女優・タレントで参議院議員の山東昭子さんは応援演説の名手です。生稲さんにも華やかさがあるのだから、政治のことを学びつつ、自分の長所を生かした政治活動ができるはず」(八幡さん、以下同)
たしかに、故・アントニオ猪木さんは1990年に起きたイラクによるクウェート侵攻時に、人質となった日本人を解放するため奔走したし、北朝鮮との関係改善にも尽力した。国会議員は713人もいるのだから、全員に同じ路線など求めていない。元アイドルだからこそできることを実行すれば、今後の評価は変わるかも。
そして、第1位は、ほぼダブルスコアで大差をつけた元SPEEDの今井絵理子氏。シングルマザーとして聴覚障害のある長男を抱えながら働く姿が支持を集め、2016年に初当選したのだが……。
「フランスの報告書、どうなったの? 子育ての上では同じ母として事情を察しますが、人の道に外れた行動が目立つ。国会議員として仕事をしてください」(55歳・山形県・女性)といった辛辣な声が後を絶たず。なお、本誌では3年前にも「嫌いなタレント政治家ランキング」を実施。このときも2017年に報じられた神戸市議会議員との不倫疑惑への非難が集中し、圧倒的な強さ(!?)を見せつけ1位に。3年たっても、汚名を返上できるほどの活動をしているとは見なされていないだけに、来夏は厳しい戦いが予想されそう。