ピーク時の年商は約9億円
五郎がどのくらい稼いでいるのかも気になるが、大須賀さんはピーク時の年商は約9億円、年収約3000万円ほどだったという。
「『孤独のグルメ』に限らず、よく『お金はいくらかかってもいい』なんて依頼がありますよね。実際は予算がわからないと先に進めないので、そこを最初に明確にしています。また、個人商だから融通が利くだろうと、医薬品や動物の毛皮など、日本で未承認の商品の輸入を頼まれることもあり、それはもちろんお断りしますね」
ドラマに最もシンパシーを感じるのは、やはり食事のシーンだとか。
「ひと仕事終えてから1人でゆっくり食事ができたのは、個人貿易商の醍醐味でしたね。反対に言うと、仕事のめどがつかない限り、食事にありつけなかったのですが(苦笑)。また、五郎さんは、基本的に日本国内が多いですが、私は海外が多かったので、メニューを見ても言葉がわからないからさっぱり見当がつかない。意を決して何品か注文したら、すべてサラダだった、なんてこともありました(笑)。でもそういったハプニングも楽しいもので、五郎さんよろしく心の中で一人語りしながら食事したものでした」
今回の映画は、初日に見に行く予定だという大須賀さん。
「先日、昔からのファンだった原作者の久住昌之さんにお会いした際、自己紹介をしたら『あなたがリアル五郎さんですか』とおっしゃってくださいました。とてもうれしかったですね」
『孤独のグルメ』は、“リアル井之頭五郎”も認める良作ということだろう。