女性ならではの注意点も

 寒い時季の入浴法について聞いた。

「ヒートショックは急な温度差によるものなので、脱衣室と浴室を暖めることが一番大事です。リビングとの温度差は5度以内に。お風呂に入るときはコップ1、2杯の水分補給をし、浴槽につかる前はかけ湯も忘れずに。冬だからといって熱い湯ではなく、40度のお湯で10分を目安にしてください」

亡くなる直前にもInstagramを更新していた中山美穂さん
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【写真】亡くなる数日前に投稿された中山さんの近影

 してはならない入浴法も。

20分、30分を超える長風呂で、血圧が下がりすぎてしまうことも。スマホを見ながらの入浴時間は平均25分間といわれますので、スマホの持ち込みは避けましょう。飲酒の後の入浴も危険。

 また、熱が37・5度以上あるときはお風呂に入らないほうがいいですね」

 女性ならではの注意点としては、

「動脈硬化の予防効果がある女性ホルモンが減る閉経後は、血圧が上がることがありますので注意が必要です」

 厚生労働省研究班が2014年に公表した報告書では、「年間約1万9000人が入浴中に亡くなる」と推計された。当時の交通事故の死者数が年間約4000人で、4倍以上にもなる。風呂場が最期の場所にならないよう注意が必要だ。