親がして欲しいこと、喜ぶことを探す
では、具体的に何をすればいいのか?
「年末の帰省時だからこそやっておきたいのが、親の日常生活のチェックと快適に暮らすための手助け。例えば、高齢になると、食品の在庫管理が難しくなったり、掃除が行き届かなかったりします。なので、冷蔵庫の中を一緒に片づける、親の手が届かない高い所などを掃除する。
また、年をとると、足腰と視力が弱って、家の中のわずかな段差や障害物で転ぶリスクも高まります。カーペットがめくれないように両面テープなどで固定する。段差に蓄光テープを貼る、といった家の中に潜む危険を防止するのもおすすめです」
こうしたささいな恩返しなら、たくさん見つけられそうだ。
「親の肩や脚をもむ、手足の爪を切ってあげる、といったスキンシップを伴う恩返しは、そばにいるときしかできませんから、ぜひやってあげてください。触れ合うことで、親への感謝や労いの気持ちが、より強く伝わります」
冬休みに休暇が取れたなら、親に“楽しみ”を提供するのもいい。
「自分の得意料理を作ってふるまう。あるいは、一緒に外食をしたり、推しのコンサートを聴きに行ったり。親子で幸せな時間を過ごすことは、忘れられない一生の思い出になるでしょう」
そして、子から親へ、お年玉や小さなプレゼントで愛情を届ける。
「子どものころにお年玉をもらったお返しに、新紙幣3枚をお年玉袋に入れて渡すのも一案です。また、読書好きの親には拡大鏡、ちょっと耳が遠くなった親には集音器付き骨伝導イヤホンなど、生活に役立つものをプレゼントするのも喜ばれます。あなたが帰ったあとも、親は『これは娘が買ってくれた』と使うたびに、子の愛情を感じてくれることでしょう」
言葉で、行動で、プレゼントで、あなたらしい方法で親への恩返し。元気に健康で、と願いながら温かい気持ちで新年を迎えよう。