金運を上げるには貧乏神との縁切りが先
このご時世、何はともあれ貧乏神と縁を切りたいと切望する人も多いだろう。
「金運には、茨城県の大杉神社がオススメ。民家と田園風景の中ほどに突如として現れる絢爛(けんらん)豪華な神社で、夢叶えや厄除けの祈祷神社として知る人ぞ知る最強のパワースポットとなっています」
その創建は古く、奈良時代まで遡(さかのぼ)る。
「茨城の日光東照宮といわれるほどきらびやかな景観ですが、かつてこの地にあった古代王国“ウナカミ”で太陽神として崇(あが)められた“あんばさま”がルーツといわれ、古代から続く土地の力“地霊”を強く感じる地です」
縁切りには、境内の数多くの摂社の中にある「悪縁切堂」へ参拝を。
「申し込みをして、“悪縁切りの土器”“護摩祈祷の人形”“御願文の巻物”の縁切り道具一式をいただき、土器を割ったり人形を焼いたりといった儀式体験を行います」
これらの非日常体験を行うことで気持ちが整い、過去と決別がしやすくなると考えられる、と富士川さん。
「大杉神社は財を叶える神社としても名高いので、貧乏神との縁切りを願った後には必ず本殿や金運に効果のある“大國神社”もお参りを。競馬ファンなら“勝馬神社”への参拝もオススメです」
八方除け、星除け、天中殺除けなどあらゆる祈願のお社、開運アイテムがあり、1日では回り切れないほど。
最後にもう一社、金運に御利益がある縁切りができるのが東京・日本橋で“強運厄除けの神様”と崇められてきた小網神社。
「第2次世界大戦中、氏子が出征することになってお守りを授けたところ、全員無事に帰還したそう。ほかにも奇跡の逸話がたくさんあります」
こちらも、まず強力な厄除けの御利益を願い本殿で貧乏神との決別を祈る。次に境内の東京銭洗い弁天の社をお参りし、“銭洗いの井”で金銭を清めて財布に収めると財運アップにつながるそう。
「さらに御利益を得たい方は、“まゆ玉おみくじ”を。“神様とのご縁が一本の糸のように細く長く結ばれますように”という願いが込められた本物のまゆ玉で、お守り代わりにもなります」
どんな人生を選ぶかは自分次第。新年を迎えたいま、自分にとってマイナスになる存在を思い切って“断捨離”して、心を軽くしてみてはどうだろうか。
教えてくれたのは……富士川碧砂さん●占い師、真言宗阿闍梨。臨死体験を機に、霊能者の祖母の力を受け継ぐ。『突然ですが占ってもいいですか』(フジテレビ系)などでも活躍。声優・寺瀬今日子として35年のキャリアも。近著に『幸福の縁切り神社とお寺さん』がある。
取材・文/荒木睦美 撮影/齋藤周造(豊川稲荷東京別院、龍土神明宮) その他の写真提供/富士川碧砂さん