金利上昇に備え今すぐやるべきこと
さらなる物価高、インフレの時代に備え、お金に困らないようにするにはどうすればいいのか。
「物価が継続的に上がっていく局面だと節約では対処できません。賃金以外の収入源を持ち、世帯収入を増やすことが最適な解決策といえます」
手段のひとつは貯蓄。定期預金がその第一歩に。
「物価が上がると定期預金の金利も上がります。手持ち資金を高金利定期に預けましょう。タンス預金ではお金を目減りさせるだけです」
次に投資。新型NISAを利用するのが鉄則だ。
「投資信託などを長期で積み立てていくこと。5年10年と続けていけば、安心安全に資産を育てられます。しかも税制優遇措置によって利益にかかる税金はゼロですからね」
一方、変動タイプの住宅ローンを組む人は、固定タイプへの切り替えを検討しよう。
「要注意なのは、3年や5年、10年など固定金利の一定期間を経て変動に切り替わるローンを組んでいる人です。このタイプは通常の変動タイプとは異なり、金利上昇時に返済負担を抑える救済措置が大抵設けられていません。つまりこれから金利が上がったとき、ダイレクトに返済負担を増やすことになります。変動に切り替わるときが近いなら、早期の見直しは必須でしょう」
加谷珪一さん
1969年生まれ。東北大学工学部卒。日経BP記者を経て投資ファンド運用会社で企業評価・投資業務を担当。独立後は中央省庁や政府系金融機関などに対するコンサルティング業務に従事。現在は主に経済、金融、ビジネス分野の執筆やテレビ出演などで活躍中。
1969年生まれ。東北大学工学部卒。日経BP記者を経て投資ファンド運用会社で企業評価・投資業務を担当。独立後は中央省庁や政府系金融機関などに対するコンサルティング業務に従事。現在は主に経済、金融、ビジネス分野の執筆やテレビ出演などで活躍中。