佳子さまが詠んだ和歌の意味

「昨年末に節目の30歳を迎え、ご自身の結婚についても考えておられることでしょう。ただ、国民から一挙手一投足をチェックされ、結婚相手や結婚行事で支出される金銭面など、何かしらの批判は出てくると思います。ご家族のためにも、何が最善の選択なのか、悩まれているのは想像に難くありません」(前出・秋篠宮家関係者)

 皇室制度に詳しい静岡福祉大学の小田部雄次名誉教授は、そうした佳子さまの心情が今回の和歌に表れていたと話す。

「“かの日のことはなほあざやかに”とありますので“過去の日が、まざまざと記憶の中にある”という意味でしょう。“昔のよかったこと”を思い出し、かつ“昔は”よかったという心情も含んでいるのではないでしょうか。結婚に関しても、幼少のころはお好きな方と結ばれて皇室を離れるという未来を夢見ておられたのだと思います」

 しかし、悠仁さまのご誕生も相まって、佳子さまが懐かしまれた昔の情景は一変することになる。

悠仁さまがお生まれになった後は、より強く皇位継承問題とも関わるようになり、幼少のころに描いていた未来予想図とは、異なった人生行路になったと思われます。皇嗣家の次女としての自覚と行動も国民から期待されるようになりました。自らの力で思うように未来を描くことができない状態の中、過去の良き日々を顧みることは自然な感情なのではないでしょうか」(小田部名誉教授、以下同)

新年を迎えられた秋篠宮ご一家。佳子さまは昨年末に30歳になられた(宮内庁提供)
新年を迎えられた秋篠宮ご一家。佳子さまは昨年末に30歳になられた(宮内庁提供)
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 ただし、佳子さまが吐露された“本音”を前向きに捉えることもできるという。

「国民あっての皇室であることを前提に考えると、なぜ、秋篠宮家への評価が悪化しているのか、その原因を見つめ直し、再考する不断の努力も必要なのだろうと思います。 その意味では、皇族としての責務遂行に弱音を吐かれ、自己の行動を省みられておられるのは、悪化した評価を改善するための第一歩と捉えることもできます。とはいえ、佳子さまだけの努力では必ずしも乗り越えられない大きな壁に直面し、“袋小路”に入ったような苦しみを重ねておられるのかもしれません」

 日々、重責を感じ、憂悶される佳子さま。思い悩まれた先に風向きを変える“一手”が生まれるかもしれない。


小田部雄次 静岡福祉大学名誉教授。日本近現代皇室史を専門とし、『皇室と学問 昭和天皇の粘菌学から秋篠宮の鳥学まで』など著書多数