目次
Page 1
ー 「朝まで下品な話ができるなんて最高!」
Page 2
ー 「いろんな出会いが長い付き合いに」
Page 3
ー ボケとツッコミのバランス
Page 4
ー 物事は新しくしないと忘れられない
Page 5
ー 「人間の器は無理に大きくしなくていい」

 

 常識にとらわれない発言で人気の小説家・岩井志麻子さんと、数々の名作で知られる漫画家の西原理恵子さん。同い年の親友同士が、初の共著となる『サイバラ志麻子 悪友交換日記』(双葉社)を刊行!
 それを記念して、女の友情を軸に、思う存分語っていただきました。
 友情、老い、気遣い、自分の機嫌の取り方……。爆笑しながらも、ためになるエピソードが満載ですよ!

西原 もともと私はゆかりちゃん(中瀬ゆかりさん、新潮社の名物社員)から、よく志麻子ちゃんの話を聞いていたので、気が合うんじゃないかなって予感がしていて、「おもしろい人だな。友達になりたいな」と思っていたから、他の人と仲良くなっているのを見ると憎たらしかったくらい(笑)。

岩井 私もよく理恵子ちゃんの漫画や本を読んでいたから、同じことを思っていたんよー。

西原 そんなときに志麻子ちゃんが体調を崩して倒れたって話を聞いて、連載していた『週刊大衆』の誌面上からエールを送ったらお返事が来て。

岩井 そこからお友達になって、だいたい30年くらいか。理恵子ちゃんのほうが、先に活躍していたけど、漫画家小説家で職種が違うから嫉妬の対象にならんかったのよね。同じ小説家だったら、きっとバチバチしていたと思うけど、職種が違うからこそ素直な関係を築けたと思うな。

「朝まで下品な話ができるなんて最高!」

西原 志麻子ちゃんは、初めて会ったころから「理恵子ちゃん」って呼んでくれて、それがうれしくて。結婚して子どもを産むと、〇〇ちゃんのママ・お母さんと呼ばれることが珍しくない。それが何となく嫌だったから。

岩井 最初からエロ話ばっかりしてたけどね(笑)。

西原 案の定、気が合った(笑)。エロ話やバカ話が一緒にできる人なんて誰もいなかったから、「こんなに朝まで下品な話ができるなんて最高!」って思ったよね。

西原理恵子さん(左)、岩井志麻子さん
西原理恵子さん(左)、岩井志麻子さん

岩井 私は同じ年の女友達がいないことがコンプレックスでもあったのよ。地元の岡山県に、Mちゃんって子が一人おるだけ。同い年の友達がいないって嘆いていたんだけど、上京してから、理恵子ちゃんとゆかりちゃんというお友達に恵まれたんですよ。

西原 3人とも同い年で、バツイチで、下ネタが大好き。類は友を呼ぶっていうか。