岩井 私たち、学生時代だったら仲良くなっていないと思うのよ。ゆかりちゃんは優等生で、理恵子ちゃんはヤンキー。私は成績がいいわけでもない文学少女だった。出会う時期によって、友達になれる・なれないが、絶対あると思うんよな。
西原 さんざん嫌なことも経験してきて、お腹に脂肪のチャンピオンベルトを巻き始めたくらいで出会うほうがいいこともあるよね。
「いろんな出会いが長い付き合いに」
岩井 明るい花園で出会うのと、酸いも甘いも噛み分けて、荒波にもみくちゃにされている中で出会うのとでは違う。そういうときに出会えたからこそ、長い付き合いになったのかも。
西原 友達ってそう簡単にできるものじゃない。私は、自分の仕事で志麻子ちゃんという友達を獲得したって思ってる。自分が頑張ったから、素晴らしい友達に恵まれたんだって。私たちお互い子どもがいて、離婚もしているからさ、子どもや年老いた両親の話なんかもするもんね。それこそ、「西原理恵子と岩井志麻子。どっちが姑(しゅうとめ)だったら嫌だろう」とかね。
岩井 それは、どちらも嫌でしょう(笑)。
西原 志麻子ちゃんには、誰にも言えない家庭の話もできる。あと、男の趣味がまったくかぶってないから、友情が長続きしているのかも。
岩井 それは大きい! “男性自身”は大きいほうがいいけれど(笑)、友情にはバランスが必要。私は悩みがあるときは、理恵子ちゃんとゆかりちゃん、双方に聞くの。ゆかりちゃんは、「世間一般はこう考えている」的な社会人としての意見を提示してくれる。理恵子ちゃんは、「それは思いつかんかった!」っていう、“神の目”からの助言をくれる。そのバランスがありがたいんですよ。