目次
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ー 独立を決めた理由は「自分のことを信じている」
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ー STARTO社の“看板”を脱ぎ捨ててどこまでできるか

「歌舞伎町のホストクラブに体験入店してきました!」

 と話すのは、中山優馬。主演ミュージカル『いただきます!〜歌舞伎町伝説〜』が2月20日から始まる。

独立を決めた理由は「自分のことを信じている」

 ナンバーワンホスト・ジュンこと手島広夢(中山)は酒漬けの不摂生で倒れてしまう。療養を兼ねて“伝説の歌舞伎町キング”だった文男(小出恵介)を訪ねて宮崎へ。文男がやっていたのは農業&養鶏。不本意ながらも手伝うことに……。

「広夢は素直で真っすぐないい子ですね。そして夢も叶えている。尊敬すべきところはいっぱいあります。体験入店させてもらったからわかるんですが、ホストの人のプロ意識って、プロとして、男としてすごい。ちゃんとやり遂げられる人しかナンバーワンには、絶対になれないですから

 体験入店ではテーブルについた際のマナーなどを学び、実際に接客もしたというから驚きだ。

「シャンパンコールもやりましたよ(笑)。なかなか難しかったけど、役作りのためにできることは全部やりたいので。農業とホストって一見、かけ離れて見えるかもしれませんが、“自分のやることで幸せな人を増やしたい”という思いはリンクするし。

 いうなれば、僕らの世界もほぼホスト。お酒ではなく、演技や音楽、ダンスパフォーマンスで目の前のお客さんを喜ばせるので。ホストの気持ちもわかりますね(笑)

「いただきます」に込められた感謝

 最初はバカにしていた農業の難しさ、楽しさ、尊さ……。広夢はどんどんのめり込んでいく。

「僕も実際に宮崎に行って養鶏場、加工所、食肉解体場など、全部回りました」

 実際にニワトリを絞め、夜にはその肉を食したという。

「全部イチからやると感謝が生まれるし、感謝しなきゃいけないもの。ただその気持ちをずっと持ち続けるのは難しいし、耐えきれない。先人たちがつくった“いただきます”の言葉には、そんな感謝が込められている。

 1日3回くらい使うと思いますが、改めて立ち止まって“命をいただいているんだな”と思っていただけたら。舞台を見た夜、その言葉に思いを馳せてもらえたら、作品をやる意味があるんじゃないかなと思います」