価格改定の理由を問い合わせると
「'23年から、『銀座カラー』や『シースルー』といった、大手脱毛サロンの倒産が相次ぎ、'24年は倒産件数が過去最多の14件にのぼるなど、近年、脱毛業界は苦難を強いられています。
倒産したサロンの中には、湘南美容外科のライバルとも言われていた医療脱毛サロン最大手の『アリシアクリニック』も含まれていて、倒産時の債権者は9万人にのぼりました。アリシアクリニックが破産申請をしたのが、昨年の12月。それからあまり日が経たないうちの大幅値上げですから、ネット上では“ライバルがいなくなった途端に値上げ”“競合を追い込むために低価格で売り出して、競合が倒産した後に値段を戻すのはすごい経営戦略”という声が上がっているのです」
4月からの医療脱毛の値上げ理由について、湘南美容クリニックに問い合わせたところ、次のような回答があった。
《この度の医療脱毛の価格改定により、お客様にご負担をおかけする形となることを大変心苦しく思っております。美容意識の高まりや脱毛技術の進化により、医療脱毛市場は近年ますます拡大しております。一方で、価格競争が激化する中、当社でも多くのお客様にご利用いただく機会が増え、特に予約の取りづらさに関する意見を多く頂戴して降りました。
こうした状況を改善するため、全国50院以上のクリニックで営業時間の延長措置を行い、施術枠の拡大やスタッフの増員などの対策を講じてまいりましたが、これに伴うコスト増加が避けられず、慎重に検討を重ねた結果、価格を改定する判断をいたしました》
相次ぐ物価上昇の波は、美容業界にも及んでおり、ある程度の価格上昇は品質維持のため止むを得ない。とはいえ、2倍以上の値上げは異例と言えるのでは――。