京都市は指導員が街頭啓発、多言語表示で喫煙場所を徹底周知

 市内中心部は路上喫煙等対策強化区域の一つ。(京都市HPより)
 市内中心部は路上喫煙等対策強化区域の一つ。(京都市HPより)
【写真】路上喫煙に関して指導員が街頭啓発する様子

 日本政府観光局の推計によると、2024年の訪日外国人数は過去最多の3686万9900人。大勢の外国人で混雑する京都では、キャッシュレス賽銭など外国人参拝者向けの取り組みが増えているが、木造建築が多いこの地で、やはり気になるのは火気を伴うたばこのマナー。寺社仏閣に限らず街そのものが歴史的風致を形成しているため、路上喫煙は瞬時に火災につながる危険性もある。路上喫煙対策はどのように行なっているのだろうか。

「路上喫煙等対策強化区域内において、当該区域内を巡回する路上喫煙等監視指導員が路上喫煙等を現認した際には、違反者から過料として1000円を徴収しています。また、区域内外を問わず、観光地や人の往来が多い駅周辺等での街頭啓発、拡声器付き公用車を用いた音声啓発の実施、路上喫煙防止啓発物の掲示などを通じても周知啓発に努めています」(京都市担当者)

 京都市の街頭啓発の様子。(京都市HPより)
 京都市の街頭啓発の様子。(京都市HPより)

 なお、国内外の観光客が多く集まる京都三大祭り(葵祭、祇園祭、時代祭)や各種イベントでも街頭啓発を実施しており、毎年の祇園祭では、観光部門と連携してパンフレットに路上喫煙防止の広告を掲載している。

「外国人を含む多くの方が本市に訪れるまでに条例の理解が深まるよう、各種情報誌・観光地図への広告の掲載、関西空港・JR京都駅新幹線口・近鉄京都駅・京都総合観光案内所等のパンフレットラックへのチラシの配架も行っております。また、本市の作成する路上喫煙防止に係るポスター・チラシには、京都市の観光名所を背景に使用しております」(京都市担当者)

 また、自宅の近所などで路上喫煙に悩む市民のため、市では路上喫煙防止のステッカーやデザインポスターを無償配布しているが、観光名所を背景に使用したポスター・チラシは美しく、観光都市・京都らしい取り組みといえる。

京都市デザインポスター例。QRコードをかざすと喫煙所マップに。(京都市HPより)
京都市デザインポスター例。QRコードをかざすと喫煙所マップに。(京都市HPより)

 一方、分煙対策はどうなっているのだろうか。

「市内19か所、路上喫煙等対策強化区域内は12か所の公設喫煙場所を整備し、維持・管理を行っています。喫煙場所内には、市内の路上喫煙等対策強化区域を示した地図や啓発ポスターや標示類などを設置し、条例の周知に努めています。喫煙場所の壁面には「Smoking Area」の外国語や喫煙マークを表示するなど、外国人観光旅行者にも喫煙場所であることが分かるように工夫しています」(京都市担当者)

 対策強化区域内の喫煙場所に設置する灰皿の上部には、対策強化区域の地図および区域周辺の公設喫煙場所を表示。市外から訪れる喫煙者にも公設喫煙場所を利用してもらうことで、愛煙家とたばこを吸わない人の共存共栄を目指している。

 令和6年に観光庁が発表した訪日外国人が直面する「困りごと」として、第4位に挙がったのは「多言語表示の少なさ・わかりにくさ」(13.4%)。コロナ禍前の平成30年度に比べ減ってはいるものの、まだまだ表示に戸惑う訪日外国人は多いといえる。まずは世界に名だたる観光都市・京都の喫煙場所から、外国人愛煙家にもわかりやすい喫煙所の周知を心がけてほしい。

(観光庁HPより)〈調査期間〉2023年11月〜2024年2月 〈回答件数〉4012件〈調査場所〉新千歳空港、成田空港、東京国際空港、関西国際空港、福岡空港〈調査内容〉訪日外国人旅行社を対象に、旅行中に困ったことや、持続可能な観光に対する関心等についてアンケートを実施。※困ったとの回答が多かった「ごみ箱」および「コミュニケーション」については、2024年4月に東京国際空港に追いて細く調査を実施(回答件数411件)。
(観光庁HPより)〈調査期間〉2023年11月〜2024年2月 〈回答件数〉4012件〈調査場所〉新千歳空港、成田空港、東京国際空港、関西国際空港、福岡空港〈調査内容〉訪日外国人旅行社を対象に、旅行中に困ったことや、持続可能な観光に対する関心等についてアンケートを実施。※困ったとの回答が多かった「ごみ箱」および「コミュニケーション」については、2024年4月に東京国際空港に追いて細く調査を実施(回答件数411件)。