“歯切れの悪い”ご回答だった背景
ある皇室ジャーナリストは、悠仁さまの関連質問への対応を疑問視する。
「秋篠宮さまのご性格について“こだわりがある”と話された悠仁さまに対し、記者からは“秋篠宮さまと同様にこだわりを持つことがあるか、似ていると感じられたことがあるか”という関連質問が出ました。
すると、悠仁さまは“ときにはこだわりを持つ”“ときには似ていることもある”と歯切れの悪い回答をするのみで、どのようなことにこだわりを持つのか、どんなタイミングで秋篠宮さまと似ていると感じられたのかは語られませんでした。関連質問はアドリブだからこそ、その対応の仕方で悠仁さまがどのような人柄なのかが伝わります。抽象的な回答をするだけでは、悠仁さまのお人柄は見えてきません」
このジャーナリストは会見を通して、ある違和感を覚えたと続ける。
「これまで悠仁さまの人となりを国民にアピールする機会は少なかったですし、国民に寄り添う姿勢を見せるためにも、そうしたプライベートに関する質問には、もう少し具体的に答えるべきだったと思います。より私的な話や今まで語られたことがない話になると、途端に回答を避けるような印象を受けました」
悠仁さまの“歯切れの悪い”ご回答について、秋篠宮家特有の“情報統制”が敷かれた可能性も指摘される。
「秋篠宮家の最側近にあたる皇嗣職大夫は、定例会見でも、宮内庁担当の記者からプライベートに関わる質問が出ても回答しないように徹底しており、悠仁さまは普段の方針に沿って会見でお答えになったのかもしれません。もしくはご両親から“答えるべきか迷う質問が出たら、答えなくていい”と助言を受けていたことも考えられます」(同・皇室ジャーナリスト)
“沈黙は金”という言葉もあるが、このまま国民が悠仁さまのパーソナルな部分や皇室への考え方を十分に理解できないままでは、“閉ざされた皇室”への一途をたどることになりかねない─。
山下晋司 皇室解説者。23年間の宮内庁勤務の後、出版社役員を経て独立。書籍やテレビ番組の監修、執筆、講演などを行っている
河西秀哉 名古屋大学大学院人文学研究科准教授。象徴天皇制を専門とし、『近代天皇制から象徴天皇制へ―「象徴」への道程』など著書多数
小田部雄次 静岡福祉大学名誉教授。日本近現代皇室史を専門とし、『皇室と学問 昭和天皇の粘菌学から秋篠宮の鳥学まで』など著書多数