
友人の影響で音楽に目覚めた中学生当時

高校生のとき、軽音部には興味がなく、「バンドで何かを目指している状態」を手に入れるため、お金を払ってスタジオで練習し、ライブをする日々を送った

インディーズ時代、メンバーが定着せず、ひとりで弾き語りライブを続けた時期もあった

4歳のころ

レコード会社との騒動を振り返り、ギターの小川は「悔しいし、むかつくし、モヤモヤ考える期間が長かった。だから自然と、4人でギュッと固まる感じはありました。立ち向かっていくために」と心境を明かした

2012年4月、初めてのメジャーレーベルからのアルバム『死ぬまで一生愛されてると思ってたよ』をリリース

ロックバンド「クリープハイプ」ボーカル・ギター/作家尾崎世界観(40)

ライブでは、1曲演奏が終わるたび、「ありがとう」とマイクを通して観客に伝える

「最近は『SNSでトレンドになったからすごい』と言われることの脆さを感じています。例えば、テレビに出ている人の立ち姿を見るだけで『この人はライブの経験がないな』とわかるんです。それは誰にでも伝わると思う。理屈じゃなくて本能で。そういうものを突き詰めたいから、ライブに来てくれる人を今まででいちばん意識しているのかもしれないですね」と話した

各地で行われる全国ツアー中、曲間に挟まれるMCでは同じ話をしない尾崎。観客を楽しませるということへのこだわりは細部にわたる

2024年、3作目の小説『転の声』で2度目の芥川賞候補になった

『母影』を出版する際も、尾崎はかつて働いていた製本会社を指定。17年ぶりに訪問し、当時の上司に教わりながら、作業服姿で本のカバーを巻く動画を公開

「コロナ禍を経て、昨年には『(移籍前の)2013年の状態にやっと戻ったな』という実感があった。10年かかったし、同じところに戻ってきただけだけど。でも、当時は何も知らずにそこにたどり着いた、今回は自力でそこに行った。それには意味があったなと思いました」と尾崎

ロックバンド「クリープハイプ」ボーカル・ギター/作家尾崎世界観(40)撮影/矢島泰輔