大阪・関西万博が13日に開幕したのだが、早くも岐路に立たされているようだ。
夏本番に向けて早急な対策が必要
「初日から会場内のいたるところで“大混乱”が起きてしまったんです。まず入場ゲート周辺では来場者が長時間待たされる事態が発生。さらに午後3時すぎからは激しい雨が降り出したことで帰ろうとする来場者が集中。会場から最寄りの夢洲駅までは長蛇の列ができ、駅のに辿り着くまでに2時間もかかったという声も聞かれました」(全国紙記者)
だが、この地獄絵図は飲食エリアでも見られたのだという。
「回転寿司チェーン『くら寿司』の店舗では、正午前の時点で予約できるのがなんと『午後8時」という、8時間待ちの状態でした。また、別の回転寿司チェーン『スシロー』でも、午後1時半すぎに『279組待ち』となり、昼食のために長蛇の列ができる様子が会場の至るところで見られました」(前出・全国紙記者)
この想定外の混雑にネットには不満と諦めの声が渦巻いている。
《問題だらけですね。柔軟に改善策を実施してほしいです》
《ただでさえ人が多いのに、さらに混乱が加わると、楽しむどころじゃなくなる》
《こんな状況で行きたいなんて思わない》
といった投稿が相次いでいる。ワイドショー番組のスタッフは、こうした声が噴出する背景について次のように指摘する。
「万博で行列ができるのは、ごく見慣れた光景というか、ある意味“当たり前”とも言えます。しかし今回の大阪・関西万博では、開催決定当初から運営組織『日本国際博覧会協会』が、スマートフォンでパビリオンの入場予約ができるシステムなどを導入。“並ばない万博”を掲げてきました。
しかし、この“並ばない”という理想をメディアに向けてあまりにもアピールしすぎた結果、今回のような現実とのギャップが目立つことになってしまったのでは」
また、今後の季節によるリスクにも言及した。
「今は春先なのでまだいいのですが、これが夏になり、炎天下40度の気温ともなれば、並んでいる最中に体調を崩す人や熱中症で倒れる来場者が続出するおそれがあります。特に高齢者やお子さんにとっては命の危険すらある。夏本番に向けて早急な対策が必要だと思います」
ちなみに2日目となる14日も、夢洲駅の利用客が集まる東ゲートには、開門前から入場を待つ長蛇の列ができていた。“並ばない万博”は、ただのスローガンで終わってしまうのだろうか。