「医学的には、適度にストレスを感じるのが健康にいいと考えられています。というのも、ストレスを感じない状態というのは、ストレスの原因となるストレッサーに鈍感な状態だからです」
そう話すのは、秋津医院院長の秋津壽男先生。
「寒冷、外傷、体内に侵入する細菌やウイルスなどをストレッサーが感知しなくなり、免疫力も働かなくなるように。その結果、健康が害されてしまいます」(秋津先生)
もちろん、過剰なストレスも病気のリスクを高めてしまうので、うまく休養をとって、自分自身でメンタルを調整することが必要だそう。
となると、仕事は二の次で自由気ままに生きている人は、ストレスを感じずに長生きしそうな気がするが……。
「日本の企業社会に限定すると、仕事好きの働き者よりも、仕事嫌いの自由人のほうが要注意です!」(秋津先生)
どうしてなの?
「仕事嫌いの自由人は、会社人間が評価される日本企業では、うまく人間関係を築くことができず、ストレスをため込むことに。そのまま体調を崩すというケースが少なくありません」(秋津先生)
一方、欧米ではワーカホリックだと後ろ指をさされるくらいの会社人間のほうが、日本企業の文化には適応しやすく、人間関係や仕事でのストレスも少ないのだそう。
いずれにせよ、ストレスからは逃れられないので、上手に発散するしかないようです。