30秒で血液は全身を1周する
“朝30秒だけ”というのも、重要なポイントだ。正座すると、約30秒で血液が全身を1周する。加えて、ストレッチ効果が出てくるのは、筋肉がやわらかくなる20秒過ぎから。20秒以降に筋肉は伸びていくのだ。
そのほかの注意点は、
「就寝前の正座は避けましょう。自律神経が活発になって眠れなくなります。朝は筋肉がこわばっていて血流も不足ぎみなので、絶好の正座タイム。女性なら化粧しながらやれば時間も節約できますよ」
詳しいやり方は、下のイラストを参考に。簡単に思えるが、やってみると思った以上にキツイ。
「最初から実践できる人は10人中1人程度です。かかとは離れやすくなるし、太ももやふくらはぎの内側はしびれるし、左右の足の差を感じる人もいるでしょう。これは、足の筋肉の血流が悪くて硬くなっていたり、左右の筋肉の硬さに違いが出ていたりする証拠なのです」
まずは、『準備1』『準備2』で足指を伸ばしてから始めるとよい。
「それでも痛くて正座できない人は、お風呂の中でやってみて。浮力がきいて座れるようになるでしょう」
たった30秒で、全身の血流がよくなって、筋肉のこわばりがとれ、腰痛が治る─正座には一石三鳥の効果があるのだ。
※監修/金聖一先生 ●柔道整復師、聖和整骨院院長。(株)Body Healthcare Room SEIWA代表取締役。著書に『「30秒の正座」で腰痛が治る』(ダイヤモンド社)
※イラスト/本山浩子