■怒濤の子育てはさらにハードさを増して…
そんな生活も3年がたつころ、美和さんが妊娠。妹が欲しいと言っていた息子たちの希望どおり女の子だった。
「そして、赤ちゃんのいる生活にようやく慣れたころ、また妊娠したんです。もう、すごくうれしかった! 年子の兄弟と年子の姉妹になるって可愛いなって思って」
しかし、怒濤の子育てはさらにハードさを増す。ネットでものを買う習慣もない当時のこと、年子の赤ちゃんを連れて必死の形相で買い物に。
相変わらず多忙で生活の不規則な夫の手助けも望めない日々……。
「27歳で本格的にモデル復帰して、セレブママのイメージでグラビアを飾ったけれど、実際の生活とギャップがありすぎて……。こういうキラキラしたママのイメージで苦しむ人もいるんじゃないか、と悩みましたね。でもその一方で、この本で現実の自分を出すのも葛藤がありました。みんなの持っているイメージを壊してしまうんじゃないかって」
本書では、美和さんのリアルな姿だけでなく、夫、Zeebraさんのリアルな姿も描かれている。
「夫は何を書いてもいいよ、って言ってくれました」
その言葉どおり、本には、Zeebraさんとの関係、美和さんと一時的な別居に至るまでの経緯も赤裸々に綴られている。
「いまは、子育てが一段落して、将来のことをいろいろ考えています。いずれは彼と海外に住みたいな。海のそばで、ゆっくりと。娘たちが自立するまで頑張って、自立したら自分のために時間を使いたいですね。彼とものんびりしてみたいな(笑い)」
■取材後記/著者の素顔
モデル業界という華やかな世界にいながら、美和さんはとても現実的で堅実な考え方の人でした。Zeebraさんと一時的に別居を考えたのも、「ここで私がきちんとした態度で臨まないと、娘の将来や男性観、未来の結婚生活に悪影響を与えてしまう」と考えたから。>娘さんたちは母の決断をきちんと理解してくれたそうです。いまでは、再び家族は一緒。美和さんとZeebraさんがイチャイチャしていると、娘さんたちは“ずるい~”と間に割り込んでくるそうです。
(取材・文/ガンガーラ田津美 撮影/齋藤周造)
〈著者プロフィール〉
なかばやし・みわ ●モデル。1979年、東京都生まれ。17歳でスカウトされ、モデルとしてデビュー後まもなく『CanCam』(小学館)の専属モデルとして活躍。2002年、ヒップホップアーティストのZeebra氏と結婚。2人の男の子(長男・健人、次男・鍊)の母になる。同年に長女(花音)、2004年に次女(里茉)を出産。著書に『美和ママごはん』など多数。