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 天海祐希と脚本・遊川和彦が8年ぶりにタッグを組んだことでも話題の新水曜ドラマ『偽装の夫婦』(日本テレビ系・水曜夜10時~)。

 遊川作品を担当している大平太プロデューサーによると、嘉門ヒロは“Come on Hero”が、超治は“超人”が役名の由来に。

 ヒロの心情とともに増減する字幕で表現した“闇の声”、小腹がすいてくる時間帯の放送に合わせて登場する、超治が作るおいしそうな料理など、すみずみまでこだわり抜いている。

 遊川さん自らが収録現場、編集、音楽づけに立ち会うのも慣例で、総勢100名あまりの演者&スタッフの力を集結させて世界観を作り上げている。

「最初に監督が天海さんに言ったのは、“今回は仕事をしないでください”でした。キャラクターが浸透するまでは“女王様スマイル”以外の表情などの芝居を一切、封印してくださいと。手足を縛られたような状況での演技は大変だったと思います。沢村さんはリアリティーのあるゲイを演じるために、最初はご苦労なさったようですが、ゲイの知人に聞いて役作りをして、非常にころ合いのいいキャラクターにしてくださいました」(大平プロデューサー)

 天海と沢村は同じ年とあって息もぴったり。ヒロと超治が昔懐かしい曲に合わせてダンスをする場面には、大平プロデューサーも感激したという。

「あまりに素敵で、おふたりが練習で踊っていたものを本番で生かしました。ドラマは“人生のパートナーとは何か”をテーマにしています。結末はまだ決めていないのですが、偽装の夫婦が、番組タイトルに×印がある理想の夫婦にはたぶんならないはず(笑い)。ハッピーエンドかバッドエンドか。私ならこんなラストに納得すると考えながら楽しんで見ていただけたらと思います」

 ヒロの行動に感激したときなどに「ハグしていいか? もうしているけどな」というのは、毎話飛び出す超治のセリフ。実はこのハグが物語上、重要な意味を持っているそうだ。

「ハグは2人の関係性を示す行動なんです。回を重ねるごとに超治が抱きしめる意味合い、ヒロの表情がだんだん変わってきています。これまでの物語でヒロはハグ禁止令を出しましたが、6話(11月11日放送)では大きな変化が起きます。撮影現場でも、非常に熱の入ったシーンですので、お見逃しなく」(大平プロデューサー)