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 『Cocohana』(集英社)で連載中の高梨みつばの同名少女漫画を初実写化。見た目は20歳だけど、中身は65歳のヒロインを桐谷美玲と、松坂慶子が演じている金曜ナイトドラマ『スミカスミレ~45歳若返った女』(テレビ朝日系・金曜・夜11時15分~)。

「愛らしい容姿なのに変顔の演技までこなしたり、報道番組のキャスターを務めたりする桐谷さんは、ギャップが魅力の女性です。そして、大女優なのにスタッフにも気さくで、場の空気を和らげてくださる松坂さん。おふたりのすみれと澄が本当に同一人物に見える、との称賛を多くいただいています」(大江達樹プロデューサー)

 2人で1役を演じる設定は珍しく、しかも実年齢をはるかに上回る65歳役のため、桐谷はクランクイン前から試行錯誤を繰り返していたという。

「年配の女性を見かけると話を聞いたり動作を観察したり。それでもはっきり方向性がつかめなかったなか、ポスター撮影で松坂さんと対面して、演技プランや方向性が見えてきたそうです」(大江プロデューサー)

 ヒロインの如月澄(松坂)は、幼いころから家業の手伝いに追われ、青春を謳歌することなく生きてきた。その後は祖父、両親の介護に忙しく、気がつけば独身のまま65歳に。

 母を看取って天涯孤独の身になった澄は、“人生をやり直したい”と思った。その願いを叶えたのが、澄の家の屏風から抜け出した化け猫で、人の姿に形を変えた黎(及川光博)だ。

 黎の不思議な力で、澄は20歳のころの姿に戻った。そして如月すみれ(桐谷)という新たな名で念願の大学に通い、恋愛も経験して、青春をやり直すことに。

「原作が非常に面白いので、原作のキャラクターイメージや要素を多く取り入れていますが、ドラマではオリジナルの設定や登場人物もいます」(大江プロデューサー)

 そのひとつは、夜11時から深夜1時までの2時間の間、すみれは元の澄の姿に戻ってしまうというもの。

「まるでシンデレラのように、すみれが澄の姿に戻ってしまうシーンは毎話あるので、そのたびにハラハラドキドキしていただけると思います」(大江プロデューサー)

 黎やすみれを怪しむ天楽寺の住職(小日向文世)は、オリジナルキャラクターとして登場している。

 少女漫画好きの及川は、原作の黎のイメージに近づけようと衣装やヘアスタイルにこだわり、化け猫らしい黒い爪も提案したという。

「桐谷さんと松坂さんの共演シーンはないのですが、すみれに若返ったり、澄に戻ったりする場面は続けて撮影します。おふたりはそのときに、よくお話をしていますよ」(大江プロデューサー)

 外見と中身に究極のギャップがあるすみれは、同じゼミ生の真白勇征(町田啓太)との交際をスタート。

 4話(2月26日放送)では、真白の望みを聞いて、すみれは携帯を持つことになり、2人の関係は劇的に変化していく。

 5話以降は、“毎回が最終回?”と思うほどの激動の展開の連続というから、4話は絶対見逃せない。

「いちばんの見どころは、45歳年下の真白との恋の行方です。仲が深まれば深まるほど、すみれは“本当は私、65歳なのに……”という気持ちが強くなってくる。そこが最終的にどういう形で2人の恋愛が進んでいくのかを見守っていただければ」(大江プロデューサー)

 さらに真白役の町田、真白の友人役の竹内涼真、住職の息子役の高杉真宙ら、ブレイク必至の若手イケメンらの熱演も注目ポイント。

「現在、最終話に向けた脚本を制作しているのですが、連載中の原作の展開に追いついてしまいました。高梨先生と相談しつつ、ドラマ版オリジナルの結末を用意していますので、ドラマも原作も最後までご期待ください」(大江プロデューサー)