夫と義理の両親に「大阪府知事選に出ようと思います」と話したときの反応とは?
「義父がひと言、“やってみなはれ、ふーちゃん”と言ってくれたんです。『あさが来た』でも舅(近藤正臣)から「やってみなはれ」と言われるシーンがありましたよね? まったく同じです。想像を絶した言葉に、思わず“お義父さん、本当に大丈夫ですか!?”と言ってしまいましたが(笑い)」
義父の言葉が背中を押してくれたと語る。
「義父は“東京で働いているより、大阪のために働いてくれたほうがうれしい”と背中を押してくれました。大阪人特有の“反・東京精神”もあったのかもしれません」
大阪府知事は2期8年務めた太田さん。
「深く入り込むほど、難しい問題も多かった。大阪という名前に泥を塗るようなことをしたら、すぐ“NO!”を突きつけられる。“立ててやったんだから、しっかりやれ”の叱咤激励です。驚きと反省、そして挑戦の毎日でした」
同時に、大阪はこの国の10年先を行く素質のある土地柄だとも実感。
「東京にはないチャレンジ精神があって、新しモノ好き。考える前に一歩を踏み出しちゃう。そんな土地柄が、“びっくりぽん”な女性を育てたんでしょうね」
現在は、参議院議員で、厚生労働大臣政務官を務めている。
「順調に見えるかもしれませんが苦労の連続です。離婚歴もあるし、仕事での挫折もあるし、不妊治療を受けても子どもができなかったことへの悔恨の情もあります。自分の経験から“何が女性の活躍推進にいちばん効くのか”を女性の立場で、生の声で訴えていこうと思っています」
働く女性が不妊治療を受けることは、本当に大変なことだと語る。
「でも、男性には通じない。私には子どもがいないから、今いる日本の子どもたちに“この国に生まれてよかった”と思ってもらえる環境づくりをしたいんです。保育所増設やベビーシッターへの補助、ひとり親家庭の支援など、お母さんたちを応援する仕組みをつくらなくてはいけないんです」
最後に、こう締めてくれた。
「私が“女性だから”という理由でした苦労を、次の世代には繰り越したくない。これからの女性がより働きやすくなるような日本をつくる政治家でありたいです」