『わたしが神さまから聞いたお金の話をしてもいいですか?』『神さまのお告げで教わった! 井内由佳のしあわせスパイラル』などの著書がベストセラーとなった井内由佳。そんな彼女に、1989年のある日、神さまのお告げが降りる。

 それ以降、神さまのお告げで教わった「幸せになるための考え方」を伝え続けているという。隔週で連載している『神さまの幸福論』では、井内先生に寄せられた人生相談と、その回答をお見せしていきたいと思います。今回は、前回に引き続き部下とのコミュニケーションについてです!

Q:私は、一度嫌いになってしまうと、相手のことを好きになることができません。今の彼女のことも、正直すでに嫌いです。

 前回、井内先生からいただいた回答を見て、この自分の性格を直したいな~と思っているのですが、性格の欠点を直すにはどうしたらよいのでしょうか。もちろん、すぐに直せるとは思っていないのですが、"自分のこと"だけに余計にわからなくて。よろしくお願いいたします。

【井内先生からの回答】

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 一度嫌いになってしまった相手を好きになれない。それは恋愛の場合かそうでないかによって、わたしのアドバイスは全く違うものになってきます。なぜなら、恋愛は本能でするもの、人付き合いは理性でするものだから。

 誰かに恋をするとき、「いい人だから」という理由はほとんどありません。異性の中のハッとする色気にひかれるものです。これは頭で考えて導き出したものでもないし、理論的に説明できるものでもありません。ホルモンがくすぐられたときに、湧き起こる感情です。

 一方、恋愛感情を伴わない人付き合いは、「いい人だから」という理由で仲良くなることがほとんどです。そして、自分のこころにいろいろと言い聞かせながら、なるべく感情を揺さぶられないようにすることが大切になってきます。

 あなたは、一度嫌いになった人を好きになれないとおっしゃっていますが、それも恋愛関係なのか、ただの人間関係なのかで状況は大きく変わるのです。

 なぜなら、あなたでなくてもほとんどの人が、恋愛で一度こころが離れていった相手を好きになることはないからです。だから、これは努力をして改善されるものではありません。

 恋愛は感情と縁で成り立つものですから、これをどうにかしようとしても無理なことなのです。それに、恋愛はお互いひかれあったもの同士がくっついてしあわせを感じるもの。どちらかのこころが冷めてしまったのなら、縁がなかったと割り切るしかないのです。

 恋愛は感情のコントロールが効かないものだからです。

 だけど、恋愛感情を伴わない人付き合いは、なるべく相手のいいところを見つけて、好意を持とうという努力をしないとギクシャクしてしまいがちです。

 嫌なことを言われたりされたりしても、「自分にも非があったのではないか」「自分も以前、誰かに同じような思いをさせたのではないか」と反省したり、相手の立場になる努力が必要です。人間はもともと身勝手な生き物ですから、相手とうまく付き合おうとする努力がとても大切なのです。

 人を好きになる努力をすることは、あなたの人生を豊かにしてくれます。なぜなら、健康も人間関係も仕事も行き着くところは人との関わりで決まるからです。

 いい人間関係に恵まれた人が、しあわせになるのです。いい人間関係に恵まれるためには、人に対する愛情が深い人になることです。誰かを嫌いになったから「もう関わりたくない」と、切り捨てるようなドライな生き方は、自分の人生を貧しくさせてしまいます。

 恋愛とそれ以外の場合とで、あなたのとるべき努力は大きく変わってくるのです。


井内由佳(いうち・ゆか)●福岡県生まれ。福岡大学商学部卒業。大学卒業後、株式会社リクルートに入社。ここで、「仕事」についての大きな学びを得る。多彩な人々との出会いと語りあいの中から、人として幸せな道を歩むための考え方を学ぶ。1989年に神さまのお告げが降りる。1991年より夫が経営する輸入車販売会社の取 締役を務めるのかたわら、自宅で人々の相談に応じ、神さまのお告げで教わった「幸せになるための考え方」を伝え続けている。福岡市在住で二男二女の母として、毎日、楽しく、嬉しく暮らしている。【公式携帯サイトhttp://iuchi.augury.jp/】