おそらく今までの人生で散々“どこの国籍? 日本は好き?”と、まるで図られるかのような質問を受けてきたであろう事情は察します。

 だけど、政治家は日本を愛しているのは当たり前。国のために行動しなければならないわけだから、わざわざ日本を愛していると言う必要はありません。

 それに、外国籍であっても日本を愛している外国人はたくさんいます。日本を愛していると言われて悪く思う日本人はいないとは思いますが、二重国籍問題を“愛している”という一言で誤魔化そうとしているのなら、むしろ日本の有権者をバカにしている発言だととられてしまいかねないよね。

国籍を確認するのですら、時間がかかるのだから…

 そして今回の件を通して私が痛感したことがもうひとつ。

 蓮舫氏は、台湾籍がたしかに放棄されているかどうか、直ちに確認が取れないため、新たに除籍の申請を行なったとおっしゃられました。国籍という単純なものですら、政治家の裏をとるのは時間がかかるということです。

 政治家の方々のなかには実にさまざまな疑惑が山のようにありますが、真相を解明するのはなかなか大変なことなんだなと改めて痛感しました。


《構成・文/岸沙織》