いまのテーマは“バカなことやろう”

 '90年代の音楽をリアルに聴いていた、30代後半から40代、50代は、仕事でもある程度、経験を積み責任も大きくなって、気がつけば、結果につながる選択しかできなくなっていると思うと森友は語る。

「何かこう、学生のころの、ただ楽しかったねっていうお祭り騒ぎって、なかなかできなくなっていくじゃないですか。来年のいまごろ、何をしているか想像がつく。

 でも、20歳のころって、来年の自分が見えなかった。そんな、どうなるかわからない自分にもう1度なれる。音楽自体が、昔に戻してくれるタイムマシンのような力を持っていて、あのころを蘇らせてくれると思う。

 出演アーティストの誰かを好きで来ていただいた方も、耳にしたことのある曲がズラリと並ぶから、いろいろな思いを寄せてくれる一夜になると思います。僕らが、そのきっかけを作れたらうれしいよね。

 だから準備も含めて楽しみたい。みんなで騒ごうぜ、楽しもうぜ、ワクワクしようぜっていうのをいちばんの軸にして」

 森友自身のいまのテーマは“バカなことやろう”だそう。去年までは考えが浮かんでも、なかなか実行できなかった。環境が変わり、いま新たな一歩を踏み出している。その先に、“見つかるものが絶対にあると思う”と続ける。

「何を本当にやりたいのか、オレだから何ができるのか、自分自身がいますごく知りたいんだと思う。

 歌えなくなるという不安は、ないです。歌声が'90年代のあの当時とまったく一緒かと言われたら、まだまだ物足りないものがあるし、それに対して挑戦もしている。

 もっともっと自分に対して期待をしています。もっといい歌、歌いたいもんね。その気持ちは、あの当時より、いまのほうが強い。感動してもらうことが、いちばんの喜びだから」

<プロフィール>
'65年、広島県出身。'91年、T-BOLANのボーカルとしてデビュー。'94年、原因不明の発声障害のため、歌えない状態に。'99年T-BOLANを解散。'01年にラジオ日本『森友嵐士のアラシを呼ぶぜ!』のパーソナリティーをスタート。'09年、森友嵐士としてソロ音楽活動を再開。10月31日のハロウィンには、『Hallowe'enでCOVERな嵐』を、11月1日には、『新宿で激しい嵐』をともに新宿ReNYで開催。

<ライブ情報>
『BACK TO THE GOOD DAYS【男祭り】』9月27日(火)東京国際フォーラム ホールCにて、昼13時半~と、夜18時半~の2公演。プレミアムシート(限定特典付き)25000円、一般指定席8000円