老眼を予防・改善する生活習慣
老眼の回復には眼トレが重要ですが、日常生活での工夫で、さらなる視力回復効果が期待できます。
■活性酸素を減らし目と脳を若返らせる
「内側から目と脳を若返らせるには、老化の原因である『活性酸素』を除去して、血流をアップさせることが肝心です」(中川和宏先生)
中川先生が提案するのが、発生した活性酸素を積極的に“解毒”すること。
「食生活の見直しはもちろん、推奨したいのがワイルドブルーベリーや、イチョウ葉エキス、ルテインを摂取することです。ブルーベリーやイチョウ葉エキスは、ヨーロッパでは医薬品として扱われるほど、血管を若返らせ、血流をよくする効果が認められています」
日本でもサプリメントとして気軽に購入できるが、気をつけたい点もある。
「特にブルーベリーは、数々の商品が発売されていますが、安価なものに飛びつかないでほしいですね。目に有効なのは、北欧産野生種(アントシアニン100%)のブルーベリー。生産地や含有量を必ず確認してください」
■老眼再生力をUPさせる『3つの心得』
眼筋トレーニングの効果をさらにアップさせるには、メンタル面での『3つの心得』も見逃せません。
1つ目は、“リラックス”して行うこと。
「深呼吸などをして、できるだけストレスから自分を解放しましょう。目と脳、全身をリラックスさせれば、トレーニング効果がより高まります」
さらに、トレーニング中は、『身体に意識を向ける』。これが2つ目の心得。
「老眼、もの忘れなど目や脳に出ている症状は、身体からのサイン。身体の声に耳を傾け、自分の状態に『気づく』ことが肝心です。うまくできないトレーニングがあれば、その機能が低下している証拠。自分の弱点に意識を集中させ、トレーニングを続けていれば改善されます」
そして、3つ目が“若返る”と信じて毎日行うこと。
「目と脳は協力し合い、片方を鍛えれば互いが回復し合える関係です。ですから“もう年だから”とあきらめず、“見える自分”をイメージすることが大切です。脳の前頭葉には、これまで長年にわたり蓄えてきた情報や、見えていたころの記憶が残されています。“見える”というイメージを描けば、脳はこれらの記憶を引っ張りだすよう司令を出し見えなかったものが見えるように働き始めるのです」
また、“若い自分”をイメージして、目標を持つことで、目と脳が若返ると中川先生。
「登山家の三浦雄一郎さんが80歳にしてエベレストに登頂したのも、セルフイメージを若々しく保っていたから。明るい色の服や小物を身につけるなど、ちょっと図々しいくらいに『若返った自分』をイメージしてください。メンタル面がカラダに及ぼす影響は計り知れないのです」
<プロフィール>
中川和宏先生/株式会社ビジョン代表。ボルチモア視力眼科アカデミー研究員。早稲田大学卒業後、米国に留学し、視力回復法を研究。脳を刺激して視力を回復する「中川式ビジョン・セラピー」を開発する。1度で効果が実感できる独自の視力回復法は、テレビや雑誌など、多くのメディアから注目されている。
※参考資料『目と脳がみるみる若返る!老眼再生トレーニング』(世界文化社)、『目を動かすだけで記憶力と視力が一気によくなる!』(青春出版社) ともに中川和宏著